株式会社ビィ・フォアードが運営するアフリカマーケットリサーチでは、ケニアとタンザニアのリサーチ会員に「服・ファッション」に関するオンラインアンケートを実施しました。
調査概要
調査方法:オンラインアンケートをメールで送信
調査期間:2023年7月28日~8月4日
調査対象者:ビィ・フォアードリサーチ会員1,162名 (ケニア:712名、タンザニア:450名)
服やファッションに対する考え方やこだわりは、人によって様々です。
アフリカの人々は、服やファッションに対し、どのような意識を持っているのでしょうか?
前編の今回は、昨年アフリカの人々はどんなファッションアイテムを購入したのか?服やファッションにひと月どれくらいの費用をかけているのか?着なくなった服はどうしているのか?その実態に迫ります!
アフリカでは靴が重要? 新品で購入されたファッションアイテム
【ケニア】


【タンザニア】


昨年、新品で購入したファッションアイテムを質問したところ、ケニア・タンザニアともに女性は「ドレス(ワンピース)」が1位。男性は「靴」が1位という結果でした。
「靴」は二国とも、男女ともに購入した割合が多く、いずれも半数以上となっています。
女性は二国ともに「靴」が2位、「パンツ(ズボン)」が3位。
ドレス(ワンピース)の人気がありますが、スカートとパンツではパンツの方が新品で購入される方が多いようです。次の質問の、中古での購入になるとスカートの割合が増えることから、パンツの方が自分に合ったサイズを探す必要があることなども考えられます。
ケニアの男性は「パンツ(ズボン)」が2位、「コート・ジャケット」が3位。タンザニアの男性は「時計」が2位、「パンツ(ズボン)」が3位。
男女別で見ると、二国とも、女性は「アクセサリー(ピアス、ネックレスなど)」、男性は「腕時計」の割合が高くなっています。
昨年、中古で購入されたファッションアイテム
【ケニア】


【タンザニア】


続いて、昨年、「中古」で購入したファッションアイテムの質問については、
ケニアの女性は「トップス」が1位。タンザニアの女性は「靴」が1位。男性は二国とも「靴」が1位という結果でした。新品だけでなく、中古でも「靴」が人気となっています。
ケニアの女性は「靴」が2位、「ドレス(ワンピース)」が3位。タンザニアの女性は「ドレス(ワンピース)」が2位、「トップス」が3位。
ケニアの男性は「セーター」が2位、「コート・ジャケット」が3位。タンザニアの男性は「コート・ジャケット」が2位、「バッグ」が3位。次点に「セーター」が入っています。
暑いイメージのあるアフリカですが、「セーター」「コート・ジャケット」も多くの方が、特に新品よりも中古で購入しています。
新品と中古の購入を比較すると、「スーツ」については、ケニア・タンザニアの男女ともに新品での購入の割合が多いという結果でした。
また、「時計」「アクセサリー」「帽子」「サングラス」等のファッション小物についても、全体的に新品で購入される方の割合が多いようです。
そして、「過去1年間、中古のファッションアイテムは購入しなかった」と回答した方は、ケニアでは女性8人(3.9%)、男性65人(12.8%)、タンザニアでは女性6人(8.6%)、男性81人(21.3%)でした。いずれも購入しなかった方の割合は少なく、女性は9割以上、男性も8割近くの方が古着や中古のファッションアイテムを購入していると考えられます。後編で詳しくお伝えしますが、アフリカの人々にとって、古着は身近な存在と言えそうです。
一か月に服・ファッションにかける費用
【ケニア】

【タンザニア】

一か月に服やファッションにかける費用を伺ったところ、
ケニアでは$10~$15と回答した方が120人(16.9%)で最多、次いで$5~$10が117人(16.4%)です。$5以下、ファッションに費用はかけない($0)と回答した方を含めると、4割近くの方が$15以内に収めているようです。それ以降は$5刻みで金額が上がるにつれ減少傾向ですが、月に$50以上かけると回答した方も67人(9.4%)いらっしゃいました。
タンザニアではケニアと同じく、$5~$10が68人(15.1%)、$10~$15と回答した方が54人(12%)と$15以内に収めている方も多い一方で、月に50$以上かけると回答した方が84人(18.7%)で最多。$15以上かける方の割合にもばらつきがあり、個人によって差が見られます。
男女別の費用内訳の割合
【ケニア】


【タンザニア】


一か月に服やファッションにかける費用の割合を男女別にみると、ケニア・タンザニアともに、全体的に女性の方がかける費用が低く、男性の方が高いという結果でした。
特に、$50以上と回答した方は、ケニア女性13人(6.3%)男性54人(10.7%)、タンザニア女性9人(12.9%)男性75人(19.7%)と、二国とも男性の方が割合が高くなっています。
着なくなった服はリユース、リサイクル
【ケニア】

【タンザニア】

過去1年間、必要なくなった服はどうしたか?という質問に対しては、ケニア・タンザニアともに「家族や友人にあげる」「寄付」という回答が目立ちました。
「捨てる」「売る」よりも多い結果となっています。
ケニア・タンザニアの人々は、必要がなくなるとすぐに捨ててしまうのではなく、再利用をしています。
前問の「一か月に服やファッションにかける費用」の質問で、ファッションに費用はかけない、もしくは低い金額を回答した方は、家族や友人からもらう機会が多いことで、費用の節約にもつながっているのかもしれません。
まとめ
今回の記事では、ケニア・タンザニアの「服・ファッション」に関する調査をご紹介しました。
ビィ・フォアードでは、アフリカの消費者の生の声が聞けるアフリカリサーチサービスを行っております。上記以外にも様々なデータがありますので、ご興味のある方はこちらから無料で資料請求していただけます。
自社調査のデータを引用・転載をご希望の方、アフリカのリサーチにご興味のある方は、お気軽にお問合せください。オンラインアンケート、インタビュー調査、ショップ訪問など、様々なご要望に合わせてプランをご用意いたしております。
参照元:
https://www.constructionkenya.com/6518/shopping-malls-kenya/
https://appfigures.com/top-apps/google-play/kenya/shopping
https://appfigures.com/top-apps/google-play/tanzania/shopping
<アンケート回答者データ>
ケニア回答者 712名

タンザニア回答者 450名
