株式会社ビィ・フォアードが運営するアフリカマーケットリサーチでは、ケニアとタンザニアのリサーチ会員に「美容ケア」に関するオンラインアンケートを実施しました。
突然ですが、「美容」とは、あなたにとってどんなことですか?
「美容」とは、容姿を美しく整える事を意味しますが、意識する部位やゴールは人それぞれです。日本では近年、「韓流ブーム」に影響され、美白を意識している人も多いのではないでしょうか。夏に向けて、日焼け対策のアイテムも選びきれないほど店頭にズラリと並んでいます。
また、プチプラコスメ・デパコス・ネットでのコスメ販売の普及で、「美容ケア用品」の種類や値段も幅広い為、年齢・性別・金額を問わずに個人の好みやお肌に合った「美容ケア用品」に手を伸ばしやすくなっています。
では、タンザニア・ケニアはどうでしょうか?「美容ケア」への意識や、普段使う「美容ケア用品」について聞いてみました。
前編:アフリカ女性にとって「美容」とは?美容ケア用品・コスト・購入チャネルの調査結果
後編:アフリカ女性の「ヘアケア」事情。美容室の利用頻度やコストの調査結果
調査概要
調査方法:オンラインアンケートをメールで送信
調査期間:2022年4月12日 ~4月26日
調査対象者:ビィ・フォアードリサーチ女性会員 152名(ケニア:94名、タンザニア:58名)
アフリカ女性にとっての「美容ケア」とは?
タンザニアは「ボディスキン」、ケニアは「ヘア」への美容意識が高い。
日本人の「美容ケア」にも個人差があると思いますが、特に「フェイシャル」のケアを入念にされている方が多い印象です。
タンザニアでは、1位が「ボディスキン」32.8%、2位は「ヘア」27.6%、3位は「フェイシャル」15.5%、4位は「ボディシェイプ」12.1%でした。
ケニアでは、1位が「ヘア」31.9%、2位が「ボディスキン」17.0%、3位が「ボディシェイプ」14.9%、4位が「フェイシャル」12.8%でした。
2カ国とも、「ボディスキン」と「ヘア」が約半数を占めており、日本と比べると「フェイシャル」への興味が少ないことが分かります。
各国の年代別で「美容ケア」への興味
タンザニアでは、どの年代も「ボディスキン」「ヘア」が上位。30代では、「フェイシャル」への興味が減り、「ボディシェイプ」が増えています。40代では20~30代と比べ、「フェイシャル」への興味が減り、「ヘア」への興味が増えていることが見受けられます。
ケニアでは、どの年代も「ヘア」が上位。20代はグラフがカラフルなことから、様々な「美容ケア」を意識されていることが分かります。40代では、「ボディシェイプ」「フェイシャル」への興味が減り、「ボディスキン」が20~30代の倍以上増えています。そして、「香り」のケアへ興味も増えています。
毎日使用する「美容ケア用品」は?
タンザニア・ケニアでは、香水と洗顔料の使用率が高い。
2カ国とも「香り」への興味は低かったものの、香水は日常にほぼ欠かせないアイテムのようです。
タンザニア人女性の「ボディスキン」のケア用品は、「ボディオイル」「ボディローション」が上位。「フェイシャル」のケア用品では、「洗顔料」「スクラブ」が最も多く使用されています。
ケニア人女性は、「ボディスキン」のケアにおいて、「ボディローション」を最も多く使い、「フェイシャル」のケアでは「洗顔料」「フェイスクリーム(保湿)」の仕様が最も多く使われています。また、ケニアでは、タンザニアよりも「日焼け止め」の使用率が高い事がわかります。
日本人女性がよく使われる「フェイスマスク」や「メイク落とし」の利用は少数でした。そもそも「メイク」をする方が少ないことは、前述の興味に関するグラフからも見受けられます。
「スキンケア」にかけるコスト
「フェイシャル」と「ボディ」のスキンケアにかけるコストを聞いてみました。
タンザニア女性は、$5~10.99(650~1,500円)で、ケニア女性は、$1~4.99(130~700円)と答える方が最も多くいました。日本人女性のスキンケアコストの平均額は、6,406円(2022年2月統計)と言われています。仮に日本の30代女性の平均月収が25万円とすると、スキンケアコストの割合は、2.5%です。タンザニア・ケニアの30代女性の平均月収が$400とすると、スキンケアコストの割合は、タンザニアで1.2~2.7%、ケニアで0.2~1.2%といった目安になり、日本人女性より「スキンケア」にかけるコストが少ないです。
参照データ「日本人のスキンケア平均コスト」:https://context-japan.co.jp/ryokin/skincare-17079.html
タンザニアでは、30~40代に入ると収入の安定の為か$26(3,500円)以上の割合が増えています。
ケニアでは、40代に入ると$5~10.99(650~1,500円)の割合が倍以上に増えますが、全体的にタンザニアよりも低コストの印象です。
スキンケア用品の購入チャネル
日本ではドラッグストアとオンラインでの購入が主流になって来ていますが、タンザニアでは「地元のコスメショップ」の32.8%、次に「ショッピングモールのコスメショップ」が29.3%と、コスメ専門のお店で購入する方が半数以上を占めました。一方ケニアでは、「地元のコスメショップ」30.9%の次に、「スーパー」が29.8%でした。ケニアでは近年、大規模のスーパーマーケットが増えている為、スキンケアアイテムが身近で購入できるようになっているようです。
参照データ「スキンケア化粧品に関するアンケート結果報告書(2020年)」:https://www.macromill.com/contact/files/report/d044_7xjxcb.pdf
まとめ
今回の記事では、タンザニア・ケニアの女性リサーチ会員の「美容」に対する意識についてご紹介しました。
ビィ・フォアードでは、アフリカの消費者の生の声が聞けるアフリカリサーチサービスを行っております。上記以外にも様々なデータがありますので、ご興味のある方はこちらから無料でお問い合わせしていただけます。
自社調査のデータを引用・転載をご希望の方、アフリカのリサーチにご興味のある方は、お気軽にお問合せください。オンラインアンケート、インタビュー調査、ショップ訪問など、様々なご要望に合わせてプランをご用意いたしております。
<アンケート回答者データ>
タンザニア対象者 58名
ケニア対象者 94名