日曜日, 4月 20, 2025

ケニア・タンザニアの834名にアンケート!スマートフォン、アプリの利用状況

株式会社ビィ・フォアードが運営するアフリカマーケットリサーチでは、ケニアとタンザニアのリサーチ会員に「モバイルアプリ」に関するオンラインアンケートを実施しました。

調査概要

調査方法:オンラインアンケートをメールで送信
調査期間:2022年5月13日~27日
調査対象者:ビィ・フォアードリサーチ会員 834名 (ケニア:459名、タンザニア:375名)

近年、スマートフォンの普及に伴い、スマホアプリも日常的に使用されるようになりました。アプリは役立つ機能や多様なサービスを提供し、私たちの生活を便利に、豊かにしています。

アフリカでも、スマホアプリは利用されているのでしょうか?ケニア・タンザニアの人々はどのようなスマートフォンやアプリを好み、どのような使い方をしているのか、今回はその実態を調査しました。

スマートフォンは、SAMSUNGとTecnoが人気!

ケニア・タンザニアでは、どのメーカーのスマートフォンが利用されているのでしょうか?

ケニア・タンザニアともに1位はSAMSUNG、各国とも3割近くの人が使用しています。(ケニア24.6%(113人)、タンザニア31.7%(119人))。 ケニアの2位はTecno24.2%(111人)、3位はOppo9.4%(43人)。タンザニアの2位はApple19.2%(72人)、僅差でTecno18.7%(70人)が並びます。2022年1~2月に実施した家電に関するアンケートの結果と同様に、特にSAMSUNGとTecnoに人気が集中しています。

SAMSUNGはGalaxyを製造しており、日本で使用されている方も多いメーカーですが、Tecnoというメーカーは聞きなれない方も多いのではないでしょうか?

Tecnoは、香港に本社があり、アフリカ各国に向けてスマートフォンを販売しています。今回のアンケート対象のケニア・タンザニアのほか、ガーナ、ナイジェリア、エジプトなどでも販売しており、アフリカではメジャーなメーカーです。

若い世代がスマートフォンを長時間使用する傾向

ケニア・タンザニアの人々は、スマートフォンを1日にどれくらいの時間使用しているのでしょうか?

※60代は回答が少ないため省略。

年代別に見ると、各国ともに20代、30代、40代ではばらつきがあり、個人によって1日の使用時間は様々なようです。

年代が上がるにつれて、30分~1時間、1時間~2時間といった短時間の使用の割合が高くなる傾向があります。

タンザニアの20代、30代では10時間以上使用する人数の割合が最も高く、若い世代の方がかなり長時間の使用をしていることがうかがえます。

コミュニケーションに関するアプリの利用が最多

ケニア・タンザニアの人々はメッセージ関連やモバイル決済関連のアプリを利用し、SNSや音楽、動画配信なども楽しんでいるようです。

1日に最も利用するアプリの使用目的を複数回答で調査しました。「メッセージ」(WhatsAppやSkypeなど)が1位、「通話」が2位になります。アフリカでは、連絡の手段としてメッセージはもちろん、「電話」を利用する人も多いです。日本では基本的にLINEなどのメッセージでコミュニケーションをとる人が多いと思います。一方、現地では識字学習を受けていない人もいるため、例えばWhatsAppのボイスメッセージを使用してコミュニケーションをとる人もよく見かけます。ボイスメッセージは文字のメッセージと違い、文字の読み書きが苦手な人ともコニュニケーションが取りやすく、また電話と違い自分の都合の良いタイミングで対応できることがメリットのようです。

3位はSNS(Facebook やInstagramなど)、4位はモバイルマネー (M-Pesa, Tigo Pesa, Airtelなど) と続きます。ケニア・タンザニアではモバイル決済の利用が広く浸透している様子がうかがえます。

ブラウザでのインターネット検索やニュースの閲覧のほか、音楽や動画配信といったサービスも上位にランクインしています。アプリを利用してエンターテイメントも楽しまれているようです。

ケニア・タンザニアの人々はアプリを通して、様々な機能やサービスを利用しています。

WhatsAppとM-pesaに注目

ケニア・タンザニアの人々は、具体的にどのアプリをよく利用しているのでしょうか?

1日に最も利用するアプリをアンケートしたところ、ケニア・タンザニアともにWhatsAppが1位という結果でした。(ケニア 41.0%(186人))、タンザニア31.9%(118人))。

メッセージアプリといえば、日本ではLINEやSkypeなどが多く使われていますが、世界で見ると、アクティブユーザー数はWhatsApp、Facebook Messenger、WeChatが3位までを占めています。

ケニアではSNSではFacebook(13.7% (84人)) の利用が多く、Youtube(7.7% (45人))もよく利用されています。一方、タンザニアのSNSではFacebookよりInstagramが上位にランクインし、続いてTwitterが多く利用されている様子です。

その他、ケニアではM-pesa(3.1%(14人))を挙げる方もいらっしゃいました。M-pesaとはアフリカで提供されているモバイルマネーサービスで、支払いや送金、給与の受け取りなどを利用できます。銀行口座を持っていない方もスマートフォンで利用が可能です。ケニアではM-pesaが普及しており、日常的に使用されています。現地では、モバイルマネーの取扱店や小規模なキオスクなど多数の店舗をよく見かけます。ユーザーがいつでもどこでもモバイルマネーのサービスを利用できるような環境が整っています。

アフリカでは、いわゆるリープフロッグ現象によりスマートフォンが普及し、固定電話やパソコンを持っていなくても片手でビジネスからエンターテイメントまでが完結できるような生活が浸透しているようです。アフリカでのスマホの普及については、こちらの記事で触れています。

まとめ

今回の記事では、タンザニア・ケニアの「モバイルアプリ」に関する調査をご紹介しました。

ビィ・フォアードでは、アフリカの消費者の生の声が聞けるアフリカリサーチサービスを行っております。上記以外にも様々なデータがありますので、ご興味のある方はこちらから無料で資料請求していただけます。

自社調査のデータを引用・転載をご希望の方、アフリカのリサーチにご興味のある方は、お気軽にお問合せください。オンラインアンケート、インタビュー調査、ショップ訪問など、様々なご要望に合わせてプランをご用意いたしております。

参照元:
https://www.tecno-mobile.com/home/https://www.tecno-mobile.com/home/
https://respond.io/ja/blog/top-messaging-apps
https://www.vodafone.com/about-vodafone/what-we-do/consumer-products-and-services/m-pesa#what-is-m-pesa

<アンケート回答者データ>
ケニア回答者 459名

タンザニア回答者 375名

浅見 佳
浅見 佳
大学時代バックパッカーとして各地を旅行したことから海外に興味を持ち、2017年に世界一周旅行を経験。訪日外国人へのインタビュー番組のラジオパーソナリティ、海外大学進学に関するイベント運営、貿易事務や翻訳など海外と関わる仕事に幅広く携わる。現在は、中古車輸出販売で世界から注目を集める㈱ビィ・フォアードのデジタルマーケティング部にて、オンライン集客などに従事。

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