水曜日, 1月 22, 2025

【連載第2回】ケニア・タンザニアで聞いた!生活に影響力のある「家電」とその理由とは?

株式会社ビィ・フォアードが運営するアフリカマーケットリサーチでは、ケニアとタンザニアのリサーチ会員に「家電」に関するオンラインアンケートを実施しました。

調査概要

調査方法:オンラインアンケートをメールで送信

調査期間:2022年1月28日~2月4日

調査対象者:ビィ・フォアードリサーチ会員 641名 (ケニア:282名、タンザニア:359名)

最も生活に影響力のある家電:「スマホ」「パソコン」などの情報・通信家電が大注目

2021年に最も生活に影響力があったと思う家電をひとつ選んでもらいました。

  • 「スマホ」「パソコン」「テレビ」の情報力が、コロナ禍で人々の生活に大きく影響

ケニア・タンザニアともに、「スマホ」が最も影響力があったと回答した人が4割を超えました。

スマホの影響が最も高かったと回答した理由については、以下のようなコメントが寄せられました。

  • ロックダウンの間も世界中のニュースをスマホから得ていた。
  • 家族や友達とコミュニケーションとったり、モノを売ったり買ったりするのに欠かせないもの。
  • 仕事のコネクションをくれるもの。
  • SNSを使ったり、ニュースを読んだり、娯楽に欠かせない。
  • スマホは自分にとって仕事場。いつでもどこでも顧客の問い合わせに対応できる。
  • コロナ禍でも、オンラインでビジネスすることが可能だった。
  • 収入を得るために必要なもの。
  • オンラインクラスに参加するために使った。
  • 送金に使う。
  • 世界中から好きなモノを購入できる。

仕事や送金で必要という人も見られましたが、世界中のニュースを簡単に知ることができるため、家族や友達と繋がっていられるため、というコメントが多く寄せられました。

2番目に影響が大きかったと回答した人が多かったのは「パソコン」でした。パソコンについては、以下のようなコメントが寄せられました。

  • 在宅で仕事ができた。
  • E-ラーニングを活用していた。
  • ロックダウンの最中でも、どこでも仕事ができる「ポータブルオフィス」として必要だった。
  • 自粛生活をする中で、ほとんどのコミュニケーションはノートパソコンで行っていた。
  • ゲームや映画鑑賞などのエンターテイメントに使っている。
  • モノを売ったり、買ったり、ネットショッピングするため。

コロナ禍で外出しづらい中、リモートでの仕事や学習などに欠かせないものだったという声が多数寄せられました。パンデミックの状況が、よりパソコンを「影響のある家電」として認識させたようです。

その他の家電には、以下のようなコメントが寄せられました。

「テレビ」

  • 新型コロナに関するニュースやビジネスニュースを見るために活用している。
  • 映画鑑賞したり、様々な番組を見たり、エンターテイメントに欠かせない。
  • リラックスできる。

「冷蔵庫」

  • 食材を無駄にせず、節約できるようになった。
  • まとめ買いが可能になり、節約に繋がった。
  • 停電後の電力変動で、他の家電は壊れたが、冷蔵庫は長期間使えている。
  • コロナ禍の自粛生活中も、家族分の食料を買いだめすることができた。

「アイロン」

  • 生活が苦しいときでも、アイロンをかけたシャツを着れば、小綺麗できちんとして見える。

その他の「調理家電」

  • 時間の節約になる。

家電を購入する場所は?ケニアとタンザニアで大きな違い

どこで家電を購入することが一番多いかを選んでもらいました。

● ケニアは「スーパーマーケット」や「ネットショッピング」で購入が多い。

● タンザニアは「町の電気屋さん」が主流。

ケニアでは「スーパーマーケット」(32.6%)で家電を購入すると回答した人が最も多く、次いで「ネットショッピング」(26.2%)、「町の電気屋さん」(19.9%)、「大型家電量販店」(19.1%)という結果でした。

ケニアには、いわゆる「ハイパーマーケット」と呼ばれる、食料品以外にも家電や衣料品など多くの商品を取り扱うスーパーが多く参入しています。フランスの小売り大手カルフールは2021年時点で10店舗、地場スーパーのナイバスは2020年時点で64店舗を展開しています。これらの大手スーパーはネットショップも運営しており、スーパーマーケットの次に「ネットショッピング」で家電を購入すると答えた人が多かったのも納得です。スーパーの他にも、ホットポイントのような大型家電量販店もネットショップに参入しており、ナイロビやモンバサでは送料無料サービスも行っています。

ケニアとは打って変わり、タンザニアでは「町の電気屋さん」(47.4%)の回答が最も多く、次いで「大型家電量販店」(17.3%)、「ネットショッピング」(16.7%)という結果になりました。ケニアと比較して、タンザニアでは「ハイパーマーケット」と呼ばれるような大型スーパーは数店舗と、多くはありません。小型の「町の電気屋さん」が今も主流となっているタンザニアですが、経済成長と共に今後変わってくるかもしれません。

家電購入時に重視する点は? 耐久性が大事

家電購入時に最も重視する点を1つだけ選択してもらいました。ケニア・タンザニアともに一番多かった回答は「耐久性」(ケニア: 47.2%, タンザニア: 44.8%)でした。電力供給が不安定で停電も日常茶飯事の地域では、電力が戻ってきたときに電圧が急激に上がることがあり、家電が故障する原因となります。家電への負荷がかかりやすい環境だからこそ、「耐久性」を重視する人が多いのかもしれません。次に回答が多かったのは、ケニアでは「信頼あるブランド」(26.6%)、「省エネ性」(11.3%)、タンザニアでは「省エネ性」(21.2%)、「信頼あるブランド」(19.5%)という結果でした。

まとめ

今回の記事では、ケニアやタンザニアのリサーチ会員が家電を購入する場所や重視する点などをご紹介しました。

「家電」の所有状況や、好きな家電メーカーランキングも合わせてご覧ください。

【連載第1回】ケニア・タンザニアで聞いた!「家電」の所有状況(収入別・年代別)

【連載第3回】ケニア・タンザニアで聞いた!好きな家電メーカーランキング!

ビィ・フォアードでは、アフリカの消費者の生の声が聞けるアフリカリサーチサービスを行っております。上記以外にも様々なデータがありますので、ご興味のある方はこちらから無料で資料請求していただけます。

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<アンケート回答者データ>

ケニア対象者:282名

タンザニア対象者:359名

今村 蓉子
今村 蓉子
アフリカはじめ世界に月間1万2千台の中古車を輸出する㈱ビィ・フォア―ドのデジタルマーケティング部・チームマネージャー。 大学在学時にケニアを訪れた際、そのエネルギーに魅了され、アフリカに必ず戻ってくると心に決める。貿易会社を退職後、青年海外協力隊としてタンザニアの田舎でコミュニティー開発に携わる。 ビィ・フォアードでは、アフリカ各国で提携している現地エージェントの人材育成やシステム改善、アフリカ内陸国への輸送を行うデリバリーサービスの開拓、ビィ・フォアードの広告塔として世界各地で代理販売を行うビィ・フォアードサポーターズ(会員20万人)の立ち上げ、オンライン集客などに従事する。

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