アフリカ諸国ではもともとインフラの未整備により渋滞が激しく、朝晩の通勤ラッシュ時には数時間の渋滞に悩まらせれています。Covid-19の流行によりリモートワークが全世界的に広まりアフリカ諸国でもリモートワークを推奨する会社もあり渋滞が一部緩和された都市もあったようです。
しかし、まだまだ渋滞は深刻な問題で、色々な手段を用いて通勤をしていますが、マニュアルなオペレーションも徐々にデジタル化されつつあります。
そこで、今回はアフリカ諸国の交通分野における最新デジタル化事情に関してお伝えします。
公共交通機関の利用状況(ナイジェリアの乗合バスShuttlers)
まず、多くの人々が利用する公共交通機関に関しては、国によってもちろん違いはあるものの、乗り合いバスや、トゥクトゥクやケケマルと呼ばれる三輪自動車、電車が一般的です。
乗り合いバスは、日本のように搭乗者がいなくても時刻表に従い走るのではなく、搭乗者が定員に達するまで発車しません。なので、数十分と待つことやなかなか時間が読めず待ち合わせに間に合わないこともしばしば。また、乗車賃は、事前に支払ったり社内に乗車賃の回収専門の人がいて現金で支払いますが、回収ミスなどが発生しています。そこで、最近は乗り合いバスの予約のデジタル化が一部の国では進んでいます。
例えば、ナイジェリアでは、Shuttlersという乗り合いバス予約アプリが利用されるようになってきています。Shuttlersはオンラインでユーザが乗車場所と下車場所、日程を事前に選択でき、バスの席を予約できます。アプリ上で予約したバスがどこにいるかも確認でき、今まであった乗り合いバスの待ち時間を軽減できます。
電車に関しては、エジプトや南アフリカでは地下鉄が開通していますが、その他の国では日本のように多くの本数があるわけではなく、1日に数本往復するスケジュールの場合が多いです。鉄道会社によってチケットの購入方法は様々で、駅でチケットを購入する必要がある場合やオンライン予約が可能な場合があります。例えば、ケニアではナイロビとモンバサを繋ぐ列車はKenya Railwaysの公式サイトで購入できます。
UberやBoltなどのライドシェアの利用状況
日本でも最近DiDiなどのライドシェアが利用されはじめていますが、アフリカ諸国でもライドシェアはよく利用されています。国によって利用されるアプリは異なり、ザンビアやガーナやコートジボワールではYangoと呼ばれるアプリが人気で、アフリカではUberやエストニア初のスタートアップでヨーロッパなどでも展開しているBoltが幅広く利用されている印象です。また、ウガンダやケニアなどではバイクタクシーが人気で、ケニアではBoltやウガンダ初のアプリのSafebodaでバイクタクシーのライドシェアが可能です。
利用方法は簡単で、アプリ上でタクシーを呼び、カードや現金など指定した決済方法で支払うだけですが、場所によってはドライバーとのマッチングに時間がかかり数十分待つこともあります。また、通勤ラッシュの渋滞が激しい時間帯だとマッチングしてもドライバーが行きたい方向と違うとキャンセルされることもあります。もちろん、公共交通機関よりは、快適ではやいですが、インフラが未整備の地域ではまだまだ利用が難しいかもしれません。
自家用車の利用状況
このように、移動手段が限られていたり、時間がかかったり、混雑するバスの中ではストレスがかかるという理由で、自家用車で通勤する人も多くいます。若者にとっては特に自動車の購入はプライオリティが高く、貯金ができたら自動車を購入したいという人も多くいます。
しかし、自家用車は購入費用や維持費がかさむため、一定の所得以下の人はなかなか保持できません。そこで、親戚の車両をシェアしたり、ローンを組んで購入する人も多くいます。車両の購入方法は、日本ではカーディーラーに出向いて実際の車両を見て購入することが一般的ですが、現地のカーディーラー経由だけではなくEC経由で購入する人もおり、BE FORWARDからも多くの中古車が購入されています。
これからの発展が見逃せないアフリカの交通事情
いかがでしたでしょうか?アフリカの交通事情は国によって動向が異なり、規制も変わります。まだまだ発展の余地が大きく、アップデートが見逃せません。今回はアフリカの交通事情とそのデジタル化の現状に関してご紹介しましたが、詳しく知りたい、国ごとの違い知りたいなどのご要望はこちらからお問い合わせください。