アフリカ・ホームタウン構想撤回後も続くビジネスチャンス|進出に役立つイベント5選と活用法

「アフリカとのつながりを作りたい」と考えていた経営者やビジネスパーソンの間でも注目されていた「ホームタウン構想」。しかし2025年9月に、構想が白紙撤回されるというニュースが流れ大きな話題になりました。

それでも決して、アフリカとのビジネスチャンスが途絶えたわけではありません。むしろ、TICAD(アフリカ開発会議)をはじめとし、ビジネスイベントの熱量は年々高まっています。

この記事では、ホームタウン構想が撤回された経緯と背景を整理します。アフリカビジネスを進めるうえで役にたつ大きなイベントや、イベントを有意義に活用するための具体的なポイント5つも解説しましょう。

アフリカ「ホームタウン構想」とは?

日本とアフリカ諸国の間に「ホームタウン構想」と呼ばれる議論があったことは、多くの方がニュースでも聞いたことがあるでしょう。この記事では、アフリカに関するビジネスイベントを知る前に

・ホームタウン構想とは何か
・なぜ構想は白紙撤回されてしまったのか
・その後、構想はどうなったのか

について改めて整理します。

ホームタウン構想とは?

ホームタウン構想は、JICA(国際協力機構)の主導による、日本の地方自治体とアフリカ諸国の都市をつなぐ新しい枠組みです。日本では当初

・山形県長井市
・新潟県三条市
・千葉県木更津市
・愛媛県今治市

の4市が参加の意思を表明していました。

ホームタウン構想は、単なるアフリカに対する援助ではありません。「互いの街を故郷(ホームタウン)のように想い合える関係」をめざした計画です。人的交流や人材育成を通じて、将来的にはビジネス連携や産業振興へつなげることが期待されていました。

なぜ白紙撤回されたのか?

ホームタウン構想は大きな期待を集めていたにもかかわらず、2025年9月25日に白紙撤回されました。

報道を通じてホームタウン構想が伝えられるにつれて、SNSなどでは「アフリカから日本への移民・定住を促進する政策が進められる」と認識されてしまったのが主な原因と見られます。ホームタウン構想は本来、人材面やビジネス面などにおける交流事業でした。しかし、計画の趣旨がうまく伝わらなかったと言えます。

ホームタウン構想に参加する予定であったアフリカ諸国の一部でも、「日本に移住するための特別なビザが発行される」など、誤った発表が流れました。こうした出来事も、ホームタウン構想に関する誤解を与える一因となりました。

撤回された後の取り組み

ホームタウン構想は白紙撤回となってしまったものの、日本とアフリカ諸国の関係が途絶えたわけではありません。TICAD(アフリカ開発会議)をはじめとする、国際的な枠組みを通じた活動が続けられています。

現時点では、ホームタウン構想に代わる具体的な計画は発表されていません。しかし、地方自治体やJICAによるアフリカとの交流は、依然として活発に続いています。ビジネスイベントやセミナーなどの形で、ビジネスに関するマッチングや協力体制の構築がこれまで以上に進んでいる最中です。

日本企業がアフリカ諸国のパートナーと信頼関係を築くために、TICADなどの公式なビジネスイベントは、より重要になっています。

●関連記事:「アフリカの社会課題をビジネスで解決!現地で成果を上げるソーシャルビジネス事例7選」

アフリカへのビジネス進出に役立つイベント

アフリカへ向けた事業展開に興味をお持ちの方に、以下の5つのビジネスイベントを紹介します。

TICAD
Youth TICAD
アフリカビジネスフォーラム
JICAやJETROが主催するセミナー
民間組織が主催するイベント

TICAD

TICAD(アフリカ開発会議)は日本政府が主導し、国連や世界銀行などと共同で開催する大きな国際会議です。アフリカの持続可能な発展をサポートするとともに、近年では日本企業のビジネス展開を力強く後押しする場にもなっています。

2025年8月には横浜で「TICAD 9」が開催されました。デジタル、グリーン、健康、農業などの分野で、日本とアフリカの経済連携が議論されています。

TICADでの国際会議にあわせて、アフリカビジネスに関連するセミナー・イベントが数多く開催されています。例えば、”TICAD Business Expo & Conference (Japan Fair)” には過去最多となる196の日本企業・組織が出展しました。中小企業の出展も107社にのぼっています。アフリカ市場への注目度が高まっている状況を表していると言えるでしょう。

TICADと連携しているセミナー・イベントへの参加を通じて、アフリカにおける政府・企業の関係者とのネットワークを構築できる機会が得られます。特に実績の少ない中小企業やスタートアップにとって、自社をアピールできる貴重なチャンスです。

Youth TICAD

Youth TICADは、次世代のアフリカを担う若手起業家やリーダー、学生、そして日本の若者たちが一堂に会するイベントです。日本とアフリカの若い人たちで、お互いの理解を深め、新たなビジネスチャンスの創出をめざしています。

2025年のTICAD 9にあわせる形で、Youth TICAD関連イベントが開かれました。デジタル経済の進展や社会課題の解決といったテーマに対し、多くのアフリカ系スタートアップやクリエイターが参加し、熱気あふれる議論やネットワーキングが行われました。

アフリカでは、マーケットにおいて若年層の占める割合が他の地域より大きいです。将来における消費や流行のトレンドを生み出す若者と出会うことができます。ファッションやSNSを活用したマーケティングを検討している企業にとって、信頼できる現地のパートナー・インフルエンサー候補を見つけ出す機会にもなります。

アフリカビジネスフォーラム

アフリカビジネスフォーラムは、日本とアフリカの民間企業や関係者同士で、具体的な商談や提携をめざして交流する場として開かれています。

TICADの解説でも紹介したとおり、今年は連携イベントとして、「TICAD Business Expo & Conference(Japan Fair)」が横浜で開催されました。過去には、国際会議での議論を受けて交流を促進するためのイベントとして、このフォーラムを継続的に開いています。

ビジネスフォーラムでは、展示ブースにて、自社の製品や技術を紹介できます。自社製品に対する現地の反応をダイレクトに確かめることが可能です。決済や物流といった進出にあたっての課題についても、現地で事業を営む経営者から、具体的なアドバイスを得られるかもしれません。

JICAやJETROが主催するセミナー

JICA(国際協力機構)やJETRO(日本貿易振興機構)が主催するセミナーは、アフリカでビジネスを展開するにあたり、実務に結びつく専門的な情報を提供してくれるイベントです。例えば、アフリカ各国の

最新の経済情勢や法規制
・特定の産業分野(農業、デジタル、ヘルスケア、など)におけるマーケットの現状

などがテーマとして取り扱われています。イベントへの申し込みをすれば、さまざまなセミナーに参加可能です。公的機関による正確な統計データ・法改正に関する情報を得られます。

こうしたイベントを運営する組織として、JBCA(アフリカビジネス協議会)があげられます。JBCAでは、アフリカビジネスに関する情報共有や議論を目的として、政府だけでなく民間企業も参画し取り組みを進めています。イベント・セミナーの開催はもちろん、補助金の情報なども公開されており、アフリカへの進出を考えている方に有益です。

民間組織が開催するイベント

アフリカ進出を支援するコンサルティング会社やコミュニティなど、民間組織が中心となるイベントも、ビジネスマッチングや情報交換を目的に開かれています。例えば2025年にTICAD 9が開催された際には、大阪で講演やパネルディスカッション、企業展示などのイベントが開かれています。

こうしたイベントに参加することで、自社製品やサービスに対する評価や改善点を聞くことができるでしょう。現地で活動する実務家や日本人起業家から、失敗談など公の場では語られにくいリアルな情報を得られるのも利点です。

●関連記事:「アフリカへ積極的に進出する9つの国はどこ?最新のビジネス動向を解説!」
●関連記事:「モノカルチャー経済から脱却するアフリカ 発展が進む6か国で注目すべき産業や取り組みを紹介!」

アフリカへのビジネス進出を成功させるポイント5選

アフリカへの事業展開に有益な情報を得るには、単にイベントに参加するだけでは十分とは言えません。ビジネスイベントへの参加を成功させるためのポイント5つを紹介しましょう。

JICAやJETROの支援で現地におけるブランド不足をカバーする
他社の事例を直接聞き、自社の計画に反映させる
イベント参加を社内承認のきっかけにする
自治体連携の枠組みを、市場調査の入り口として利用する
イベント会場で信頼できる現地パートナーを見つけ出す

JICAやJETROの支援で現地におけるブランド不足をカバーする

アフリカにおいて、日本の製品は品質が高いと評判です。一方で、個々の企業名やブランドは、まだ十分に知られていない場合も多いです。海外進出の実績が少ない中小企業は、自力で信頼を勝ち取るのに時間がかかります。

スタートアップや中小企業こそ、JICAやJETROが主催するイベントや支援策を活用するのがおすすめです。こうしたイベントに出展・参加することで、アフリカの政府関係者や有力企業に信頼できる日本企業としてアピールできます

他社の事例を直接聞き、自社の計画に反映させる

イベント会場に足を運び、実際にアフリカで事業を進める他社の「ここだけの話」を聞くことは重要です。

アフリカビジネスには、予期せぬ政治的・社会的リスクがあり、物流や決済面などでのトラブルも生じることが多いです。しかし、トラブルの具体的な内容や解決策に関する生の情報は、公にはなかなか出てきません。

異なる業種の企業であっても、アフリカ進出の事例に関する情報は有益です。イベントの後にも情報交換ができるよう、さまざまな会社や個人とのつながりを作っておきましょう。

イベント参加を社内承認のきっかけにする

アフリカ市場へ新たな挑戦をするには、社内の理解が欠かせません。しかし、アフリカ市場についての知識がないため、社内で新事業に反対されるケースも少なくありません。

社内からの理解を得るために、具体的な目標を立ててイベントに参加するのがおすすめです。例えば、

次回のTICADイベントで有力な提携先になりそうな企業を◯社以上見つける
ビジネスフォーラムへ参加し、現地でのニーズを聞き取る

といった具体的な目標を立てるとよいでしょう。

イベントで会った現地企業とのアポや、セミナーで得た最新の市場予測データなどをもとに社内にアピールできれば、アフリカでの事業を進める第一歩を踏み出しやすくなります。

自治体連携の枠組みを、市場調査の入り口として利用する

アフリカでのビジネスに興味が出たら、まずは日本国内で深いつながりを持つ自治体や国内拠点を訪ねるのも賢い方法です。

アフリカの都市と人的交流を長年にわたり続けてきた自治体には、独自の信頼関係やネットワークが構築されています。ホームタウン構想が白紙になっても、日本とアフリカ諸国のつながりが絶たれてしまったわけではありません。

自治体が築いたパイプを活用できれば、現地の関係者と話す機会ができ、意見交換や市場調査につながる場合もあります。

イベント会場で信頼できる現地パートナーを見つけ出す

アフリカへ向けたビジネス進出の成否を分ける大きな要因は、信頼できる現地パートナーがいるかどうかです。

経営者の誠実さや自社との相性は、オンライン会議だけでは見抜くことが難しいものです。直接会って顔を突き合わせて話せば、多くの情報が得られます。

イベント会場で「この人だ」と思える出会いがあれば、その場ですぐに面談の約束を取り付けるスピード感が必要です。

日本とアフリカ諸国では、ビジネスをめぐる文化や慣習が大きく異なります。だからこそ、信頼できるビジネスパートナーかどうかを直接見極めるのが重要です。

●関連記事:「アフリカビジネス最強のパートナーを目指して~青年海外協力隊経験者が語るビィ・フォアード」
●関連記事:「アフリカ進出したいが、どうすれば良い?ー国ごとの違いによるパートナーの選定方法ー」

アフリカへのビジネス進出を手助けします!

この記事では、

・ホームタウン構想が白紙となった背景
・アフリカへのビジネス進出に役立つイベント5つ
・ビジネスイベントを効果的に活用するためのポイント5選

を解説しました。

アフリカでのビジネスへ進出するにあたり重要なのが、信頼できる現地パートナーとの出会いです。

この記事で紹介したビジネスイベントは、パートナー探しにも役に立ちます。しかしイベントという限られた時間では、相手の誠実さや事業の継続性を見極めるのが難しいと感じる方も多いです。

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アフリカに関するビジネスイベントを通じて、現地でのビジネスに興味を持たれたらぜひご相談ください!お問い合わせは無料で対応しております。

参考記事

2025大阪アフリカビジネスフォーラム
JICA「2025年度ニュース・広報」
Youth TICAD
第9回 TICAD
アフリカビジネス協議会(JBCA)
アフリカ開発銀行グループ 日本-アフリカビジネスフォーラム

アフリカビジネス事務局
アフリカビジネス事務局
BE FORWARDは、中古自動車の輸出販売をメインに、アフリカに関するビジネスを幅広く展開しています。 月間販売台数15,000台、アフリカをはじめ世界207の国・地域で商取引を行うグローバルカンパニーです。 越境ECサイトとしては、月間6,000万PV、ネット通販売上高ランキング国内第1位(2023年)。 創業20年、つねに前へとアフリカでのビジネスを切り拓いてきました。その経験と実績をもとに、アフリカビジネス進出を検討する上で役に立つ、アフリカ現地の最新情報をお届けします。

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