現在、急激に人口の増加が進むアフリカ。
2050年には、アフリカの総人口は24億人超となり、世界人口の4分の1をアフリカが占めると予測されています。
人口増加率は2.35%、アフリカ全体の中央年齢は18.6歳と、アフリカの人口増加と経済成長を見据え、市場参入を検討する企業からの関心が高まっています。
(アフリカの現在の国別人口ランキングと今後の予測についての記事はこちら「2050年、世界人口の4分の1がアフリカに:現状〜2100年の人口予測国別ランキング」)
今回は、アフリカの中でも、特に都市部の人口が多い国をランキング形式でご紹介します。
第5位 ダルエスサラーム(タンザニア連合共和国)
人口:550万人
面積:1,590㎢
国の1人当たりのGDP (2021年):$1,136
主要言語:スワヒリ語(国語)、英語(公用語)
ダルエスサラームは、アフリカ東部に位置するタンザニアのかつての首都です。現在の首都はドドマですが、経済の中心地はダルエスサラームで、実質的な首都機能を担っています。インド洋に面する港湾都市で、空港や鉄道のほか、港湾では国際貨物船、ダルエスサラームとザンジバルを往復する客船などが運行しています。
弊社ビィ・フォアードの中古車輸出販売も、ダルエスサラームの港から、タンザニアをはじめ、ザンビア、ジンバブエ、マラウィ、コンゴ、ブルンジ、ルワンダと、アフリカ各地へと輸送サービスを行っています。(紹介YouTubeはこちら)
第4位 ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)
人口:564万人
面積:1,645㎢
国の1人当たりのGDP (2021年):$ 7,055
主要言語:英語、アフリカーンス語、バンツー諸語(ズールー語、ソト語他)の合計11が公用語

ヨハネスブルグは、アフリカ最南端に位置する南アフリカ共和国の最大の都市です。
南アフリカ共和国はアフリカ経済の牽引国で、アフリカ唯一のG20参加国であり、経済成長が期待されるBRICS(Brazil、Russia、India、China、South Africa)の1つでもあります。
南アフリカ共和国の経済の中心地、ヨハネスブルグは、金鉱で栄えた都市として「シティー・オブ・ゴールド」と呼ばれています。
ヨハネスブルグには黒人、白人、インド系など多人種・多民族の人々が暮らしています。
南アフリカはアフリカで最も経済発展している国のひとつなので、ヨハネスブルグには近隣のアフリカ諸国から、進学や就業を目的に人が移住してきています。また、イギリスの植民地時代に、南アジアから大量の人が労働力として連れられてきたため、インド系の移民も多くいます。公用語も11言語と多く、多種多様な文化が入り混じる多民族国家として発展しています。
第3位 カイロ(エジプト・アラブ共和国)
人口:950万人
面積:3,085㎢
国の1人当たりのGDP (2021年):$3,876
主要言語:アラビア語、都市部では英語も通用

エジプトはアフリカの北東、中東と接する位置にあり、カイロはそのエジプトの北東にあります。
カイロはアラブ世界及び中東を代表する世界都市の一つで、アラブ連盟の本部所在地でもあり、アラブ世界で最も人口の多い、アラブ文化圏の中心都市です。
カイロの南に位置するギザ(人口:880万人、面積:1,580㎢)にも多くの人が集まっています。路面電車や地下鉄、バスなど交通も整備されており、カイロとギザの市街地は一体化し、カイロ地下鉄の路線もギザまで延びています。
エジプトというとイメージするような、ピラミッドやスフィンクス、ミイラを所蔵するエジプト考古学博物もカイロ・ギザ地区にあり、ビジネスだけでなく観光でも世界中の人に注目される地域です。
2023年現在、エジプトは外貨不足と通貨下落による通貨危機で物価上昇が深刻な状況となっていますが、すでにIBM、アマゾン、マイクロソフトといった大手の多国籍企業が進出しており、将来的にさらなる発展や成長の可能性を秘めています。
第2位 キンシャサ(コンゴ民主共和国)
人口:1,434万人
面積:9,965㎢
国の1人当たりのGDP (2021年):$584
主要言語:フランス語(公用語)、リンガラ語、キトゥバ語
キンシャサは、アフリカ中部、コンゴ川下流に位置する河港都市です。
コンゴ川をはさんだ対岸にはコンゴ共和国の首都ブラザヴィルが位置し、この二つの都市で大都市圏を形成しており、お互いの都市において活発な経済活動があります。
英語ではなくフランス語が公用語、1人当たりのGDPは他のアフリカの国々と比較して少ないといった理由から、多国籍企業や日本企業の本格的な参入はいまだ始まっていません。
しかし、コンゴ民主共和国は1億人近い人口があり、鉱物資源(銅、コバルト、ダイヤモンドなど)にも恵まれています。また、アフリカの中でも人口の増加が著しく、年率2~3%で人口増加すると予測されており、労働人口の増加や市場拡大などが期待され、今後の成長が見込まれています。
第1位 ラゴス(ナイジェリア)
人口:2,130万人
面積:1,171㎢
国の1人当たりのGDP (2021年):$2,085
主要言語:英語(公用語)、各民族語(ハウサ語、ヨルバ語、イボ語等)
ラゴスはナイジェリアの旧首都で、現在もナイジェリア最大の経済拠点です。
ラゴスは西アフリカを代表する都市であり、公用語が英語で、教育水準の高い人材も多いことから、多くの多国籍企業も西アフリカでの活動拠点をラゴスに置いています。
ナイジェリア国内のほとんどの銀行、金融機関、主要企業も、ラゴス島と、その隣のヴィクトリア島に本社を構えています。
ナイジェリアの1人当たりのGDPは2,000ドル程度ですが、この20年間で年平均5%以上のペースで伸びており、低所得者から中間層、高所得者まで幅広い層を対象に多国籍企業が活発に市場開拓に取り組んでいます。
ラゴスには全国から優秀な人材が集まるほか、ナイジェリア出身者が海外の大学で学んだ後に帰国しラゴスで起業するケースもあります。フェイスブックやグーグルと強いつながりを持つCo-Creation Hub(CcHub)のような、スタートアップを支援するインキュベーション施設も数多くあります。
まとめ
今回は、アフリカの人口が多い都市をランキングでご紹介しました。
少子高齢化が問題となっている日本とは対照的に、アフリカは若さにあふれ、今後の成長が期待され、ビジネスチャンスが広がっています。
今回ご紹介した人口が多い都市にも、その都市ごとに特徴があります。アフリカへのビジネス進出をお考えの際には、商品やサービス内容に合わせて、最適な国、都市を検討する必要があります。
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