木曜日, 5月 23, 2024

アフリカビジネス情報 経済成長を後押しする民間需要はどこから?5つの地域の今とこれから

アフリカ経済は現在、世界の平均を上回る速さで勢いよく成長しています。
この勢いに乗ろうと、アフリカでのビジネス進出を考える企業様も多いことと思います。

しかし、進出を検討する段階になると、こんな心配が浮かんでくるかもしれません。

「自社製品をアフリカで販売するとして、現地の市場は活発なのだろうか」
「アフリカ経済は成長していると聞くが、現地の人たちはどれくらいモノを買うようになっているのだろうか」

アフリカ現地の人たちの生活や市場の様子を知る上で役に立つのが、個人の消費額や企業の投資額など、民間需要についてのデータです。
民間需要の動きを見ることで、潜在的な顧客層やマーケットについての情報が得られます。そして、潜在的な顧客がどの程度いるか、人々がどんな生活をしているかは、アフリカへのビジネス進出を考える上で重要です。

この記事では、

  • アフリカの経済成長を後押しする民間需要はどのくらい伸びているのか
  • 今後、アフリカでの地域ごとの民間需要はどれくらい大きくなると見込めるか

についてご紹介します。

アフリカ開発銀行グループが公開しているデータを使うことで、個人の消費や企業の投資に関する動きを掴むことができるのです。

ぜひこの記事を最後までお読みいただき、関心がある地域での民間需要がどう変化していくかを、しっかり把握しておきましょう。

1. 急速に経済成長が進むアフリカ

アフリカは今、世界の他地域と比べても高いスピードで経済成長が進んでいます。それに伴い、現地での投資が活発で、新たな商品やサービスの展開なども盛んです。

アフリカ諸国の経済データを見ても、世界平均以上のペースで成長しています。

「アフリカは最後の大きなビジネスチャンスを生み出せる地域(最後のフロンティア)だ」とは以前から議論されています。
アフリカへのビジネス進出を検討するのに、まさに良い時期であると言えるかもしれません。

2. アフリカの経済成長を後押しするのは誰か?

アフリカで経済成長が進んでいるということは、商品の生産活動が盛んだということです。
その背後では、アフリカで生産した商品を誰かが購入してくれている、ということになります。
言い換えると、誰かがアフリカの商品を買ってくれているおかげで、経済が成長しているはずなのです。

では、アフリカ市場において商品の「買い手」になっているのは誰なのでしょうか。

アフリカで取引される商品が購入されるのは、大きくは次の3つの場合に分類できると考えられます。

  • 国内の個人(消費者)による消費
  • 国内企業などによる投資
  • 国外への輸出

この3つのうち、誰がどれだけ「買い手」になっているかは、アフリカでのビジネス進出を考える上で重要な情報です。

もし個人による消費が増えている場合は、消費者の購買需要が大きくなっていると考えられます。
消費者向けのビジネスが、大きなチャンスにつながる可能性が高まります。

もし企業などによる投資が増えている場合は、現地企業の経済活動が盛んになっていると考えられます。企業向けビジネスの進出が、成果を生み出しやすい環境になっているかもしれません。

もし輸出が増えているならば、主な「買い手」は国外にいることになります。
その国に進出するならば、国内での需要が今後増えていくかを見極める必要があります。
国内市場がまだ大きくないのであれば、輸出を担う企業へのPRや、今後の需要拡大を見越した準備が必要になるかもしれません。

3. 成長し続けるアフリカの民間需要

誰が「買い手」になっているのか、また消費や投資の金額が増えているのかは、どのように調べればよいのでしょうか。
アフリカ経済に関する記事や資料には、個人消費や企業投資の規模や伸び率は、記載されていないことが多いようです。

個人消費や企業の投資などといった民間需要に関するデータは、アフリカ開発銀行グループ(ADBJ)が公開しています。
このデータを見ることで、個人消費、企業などの民間投資、輸出のそれぞれの金額や伸び率が分かるのです。

この記事では、アフリカの5地域ごとに、民間需要の動きと今後の見通しを紹介します。
興味のある地域の民間需要の動向を把握して、アフリカへのビジネス進出を考える際に活用していきましょう。

3.1. 中部アフリカ(コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、カメルーンなど)

まずは中部アフリカ地域の民間需要の動きについて見てみましょう。

2018年〜2022年2022年〜2025年(見込み)
個人の消費額の伸び率(%)0.6712.09
企業などの投資額の伸び率(%)7.899.59
輸出額の伸び率(%)7.901.45
引用:アフリカ開発銀行グループ “Macroeconomic Performance and Outlook”
伸び率は1年あたりの平均値で、筆者により計算。

中部地域では、企業による投資や輸出が大きく伸びています。
民間の投資活動や輸出によって、経済を引っ張ってきたと言えるでしょう。
一方で今後の見通しでは、個人の消費が急激に成長することが見込まれています。
これから、消費者の購買活動もだんだん盛り上がってくるかもしれません。

3.2. 東部アフリカ(ケニア、タンザニア、ルワンダ、エチオピアなど)

続いて東部アフリカ地域の民間需要の動きについて見てみましょう。

2018年〜2022年2022年〜2025年(見込み)
個人の消費額の伸び率(%)10.8611.02
企業などの投資額の伸び率(%)7.268.96
輸出額の伸び率(%)7.0110.36
引用:アフリカ開発銀行グループ “Macroeconomic Performance and Outlook”
伸び率は1年あたりの平均値で、筆者により計算。

東部地域は、個人の消費や民間の投資ともに、ここ数年で大きく成長してきたと言えるでしょう。

ちなみに、日本での個人消費額の伸びは、高くとも年間2%台です。そう考えると、東部地域の経済がいかに伸びているか、数字からも伺えます。

東部地域には、「シリコン・サバンナ」として近年注目を集めるケニアが属しています。ケニアでの経済活動の好調さが、民間需要のデータにもあらわれていると考えられます。
今後の見通しでも、個人消費や民間投資ともに、大きく成長することが見込まれています。
東部地域へのビジネス進出にとっても、追い風になる状況と言えるでしょう。

3.3. 北部アフリカ(エジプト、モロッコ、リビア、チュニジアなど)

次に北部アフリカ地域の民間需要の動きについて見てみましょう。

2018年〜2022年2022年〜2025年(見込み)
個人の消費額の伸び率(%)9.37-4.90
企業などの投資額の伸び率(%)2.559.94
輸出額の伸び率(%)5.895.62
引用:アフリカ開発銀行グループ “Macroeconomic Performance and Outlook”
伸び率は1年あたりの平均値で、筆者により計算。

北部地域でも2018年から2022年にかけて、民間需要が順調に伸びてきています。
特に、個人消費の伸び率はとても高い水準と言えます。

豊かな国として知られるエジプトをはじめとし、経済的に発展している国が、中部地域に属しています。それらの国では、好調なビジネスを背景に、消費者のマーケットが大きくなっていると解釈できます。
しかし、今後の見込みを見ると、個人消費の伸びにブレーキがかかる予測になっています。
エジプトでは激しいインフレが進んでおり、製造業を中心に悪影響を受けると予想されています。
こうした経済的な混乱により、個人消費の伸びが一時的に低下すると見込まれています。

ただし、北部地域は豊かなエリアも広く大きなマーケットが存在していると考えられます。インフレによる混乱が収束すれば、長期的には経済は回復していくでしょう。

3.4. 南部アフリカ(南アフリカ、モザンビーク、ナミビア、ボツワナなど)

南部アフリカ地域の民間需要の動きはどうでしょうか。

2018年〜2022年2022年〜2025年(見込み)
個人の消費額の伸び率(%)0.080.03
企業などの投資額の伸び率(%)1.616.86
輸出額の伸び率(%)4.840.50
引用:アフリカ開発銀行グループ “Macroeconomic Performance and Outlook”
伸び率は1年あたりの平均値で、筆者により計算。

今までの地域と比べると、南部地域では民間需要の伸びが低いように見えます。しかし注意して欲しいのは、南部地域は他の地域に先んじて、経済がすでに大きく発展しているということです。
南部地域は、多くの富裕層が暮らしている南アフリカを中心とし、早い段階から経済発展が進んできました。既に経済がある程度豊かになっており、消費や投資が増えるスピードが遅く見えるだけ、という可能性が高いです。

今後の見通しでは、企業の投資が大きく増加すると予測されています。

南部地域での民間投資が見通しのようにうまく進めば、やがて個人消費も刺激を受けることになるでしょう。

3.5. 西部アフリカ(ナイジェリア、ベナン、コートジボワール、ガーナなど)

最後に西部アフリカ地域の民間需要の動きについて見てみましょう。

2018年〜2022年2022年〜2025年(見込み)
個人の消費額の伸び率(%)0.923.99
企業などの投資額の伸び率(%)5.846.93
輸出額の伸び率(%)3.656.33
引用:アフリカ開発銀行グループ “Macroeconomic Performance and Outlook”
伸び率は1年あたりの平均値で、筆者により計算。

西部地域では2018年から2022年にかけて、企業の投資が需要を引っ張ってきたと見ることができます。

今後の見通しでは、投資だけでなく個人消費も、より伸びる予測となっています

西部地域は、アフリカで最も多くの人口を抱えるナイジェリアなどが属しています。
今後、大きな成長が見込まれる地域と言えるでしょう。

4. アフリカで成長し続ける民間需要を取り込む

アフリカの5つの地域ごとに、民間需要の動向と今後の見通しを見てきました。
経済が成長していても、背後で誰の需要がどれだけ伸びているかは、地域によって違いがあることが分かります。

アフリカ経済についてより多くの情報を集めることが、適切なマーケットを選び、ビジネス進出する上で重要となります。

綿密な下準備ができれば、アフリカで成長し続ける民間需要を取り込むことに繋がります。

アフリカ基本情報や地域ごとの経済の動きについて、以下の記事も公開しております。
アフリカビジネスのための情報収集にぜひお役立てください。

BE FORWARDでは、アフリカビジネス進出の足がかりとなるべく、幅広いサービスを提供しております。例えば、

などのサービスを提供しております。

この記事をご覧になり、アフリカ進出に興味を抱かれた企業様は、ぜひBE FORWARDへお問い合わせください。

アフリカビジネス事務局
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BE FORWARDは、中古自動車の輸出販売をメインに、アフリカに関するビジネスを幅広く展開しています。 月間販売台数15,000台、アフリカをはじめ世界207の国・地域で商取引を行うグローバルカンパニーです。 越境ECサイトとしては、月間6,000万PV、ネット通販売上高ランキング国内第1位(2023年)。 創業20年、つねに前へとアフリカでのビジネスを切り拓いてきました。その経験と実績をもとに、アフリカビジネス進出を検討する上で役に立つ、アフリカ現地の最新情報をお届けします。

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