新型コロナウィルスの世界的な感染拡大は、国際物流にも大きな影響を与えています。国際郵便が一部地域で停止・遅延し、国際郵便、国際宅配便、船便の料金はいずれも高騰化している傾向にあります。
今回の記事では、EMS(国際スピード郵便)の現在までの影響のまとめと、海外発送にお困りの方におすすめの海外輸送サービスを利用した体験談をご紹介いたします。
国際郵便への影響は?EMSが停止している国も
日本郵便が運営する国際郵便にも新型コロナウィルスの感染拡大の影響があり、2022年4月22日時点で、以下の国や地域でEMS(国際スピード郵便)が差出不可・停止となっています。
中華人民共和国、オーストラリア、イギリス、アイスランド、アラブ首長国連邦、イスラエル、イタリア、インド、ウクライナ、ウルグアイ、エクアドル、エストニア、エルサルバドル、オーストリア、オランダ、ガーナ、カナダ、カンボジア、キューバ、ギリシャ、グアム、クロアチア、ケニア、コスタリカ、サイパン、サウジアラビア、ジャマイカ、ジンバブエ、スウェーデン、スーダン、スロバキア、スロベニア、セネガル、ソロモン、タンザニア、チェコ、チリ、デンマーク、ドイツ、ナイジェリア、ノルウェー、パプアニューギニア、パラグアイ、ハンガリー、バングラデシュ、フィジー、フィンランド、ブラジル、フランス、ブルガリア、ベネズエラ、ペルー、ベルギー、ポーランド、ボツワナ、ポルトガル、ホンジュラス、ミャンマー、モンゴル、ラオス、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク、ルワンダ、ロシア など
船便については利用可能な国や地域もありますが、配送日数が航空便よりかかってしまう点がデメリットです。
最新情報:郵便局 国・地域別の差出可否
※2022年9月追記※ 2022年7月より、中国・オーストラリア・イギリスなど多くの国でEMSの再開が発表されました。最新情報はこちらをご覧ください。なお、特別追加料金により実質の値上がりは継続していますので、この記事の料金比較を引き続きご参考ください。
国際郵便の特別追加料金に注意
また、2021年6月~2022年5月までの間、EMS特別追加料金が導入されており、一部の国や地域への発送は実質、値上がりとなりました。2022年6月以降は、EMS以外の国際小包(航空)、国際小包(SAL)、国際小包(船便)についても特別追加料金が当分の間導入されることが発表されており、以前の料金に戻る可能性や時期については現時点でわかっていません。この特別追加料金の導入により、例えば、アメリカ向けに3kgの荷物を発送する場合、以前の料金は5,900円でしたが、新料金は10,300円と4,400円も値上がりすることになります。30kgの荷物の場合、以前の料金は42,600円でしたが、新料金では75,100円と32,500円も値上がりすることになります。
郵便局 EMS・国際小包の料金改定および特別追加料金導入のお知らせ
これまで、早くて安いというイメージのあったEMSが利用できなくなったり、料金が高騰することで発送しづらくなったりと、お困りの個人の方や越境EC経営をされている方は多いのではないでしょうか?
私自身、海外の友達から出産祝いをいただくことが多い時期で、アメリカやオーストラリアにお返しを発送するつもりで郵便局へ行き、びっくり。「コロナの影響で、発送サービスを停止しているんです。船便ならご利用できますが…」と言われ、困り果ててしまいました。
おすすめの代替手段は?海外輸送代行サービス
EMSがダメならどうやって送ろう…国際宅急便は国際郵便と比べて料金が高いイメージがありましたし、船便は私がアフリカに住んでいた頃、小型の荷物だと紛失してしまったり、時間がかかりすぎたりとあまり良いイメージはありませんでした。
そこで思い出したのが、自社でやっている「ポチっと物流」。(自社でやっているならもっと早く思い出せよって話ですが、長年EMSの方が使い慣れていたので、すみません…)
世界200以上の国や地域へ、携帯1台の小型の荷物から、車などの大型の荷物までを配送することができる輸送代行サービスです。海外発送には慣れていないとやり方がわからなくて困ってしまったり、やり方がわかっていても、手間に感じたりすることがあります。
海外発送初心者がよく不安・手間に感じることの例:
・インボイスの書き方がわからない、手間がかかる
・発送元、配送先の住所の書き方がわからない
・禁止品が含まれていないかなど専門的な知識がなく不安
・英語が苦手
・紛失のリスクなどの不安
海外発送代行サービスにお任せすれば、専門知識を持った日本人スタッフがインボイスの記載も、輸出申告・通関などの手続きも代行で行ってくれるので安心のサービスです。また、複数のキャリアーと取引があるため、値段もお得になっています。
見積から発送までの流れ
早速、見積をとってもらうことにしました。今回の荷物は、アメリカのカンサス州向けとオーストラリア向けの小型荷物2点です。
依頼をしてから約3時間後に見積もりをもらいました!(大型貨物や船便など、サービスによって見積もりにかかる時間は異なります)
見積① 荷物詳細:アメリカ(カンサス州)向け, 26 x 26 x 10cm, 三辺合計62cm, 重さ1.3kg
→「ポチっと物流」航空輸送価格 5,000円
一般的な国際宅配便では17,000円程度かかるので、それと比較すると12,000円お得になります。また、EMSの新料金(2022年6月~)は6,600円ですので、それと比較しても1,600円お得になります。
見積② 荷物詳細:オーストラリア(ビクトリア州)向け, 22 x 30 x 8cm, 三辺合計 60cm, 重さ1.2kg
→「ポチっと物流価格」 航空輸送価格5,000円
こちらも、一般的な国際宅配便では16,000円程度かかるので、それと比較すると11,000円お得になります。また、EMSの新料金(2022年6月~)は5,550円ですので、それと比較しても550円お得になります。
●今回見積依頼したポチっと物流の料金と、EMS新料金の比較
送り先 | ポチっと物流料金 | 一般的な国際宅配便料金 | EMS新料金(2022年6月~) |
アメリカ | 5,000円 | 17,000円 程度 ポチっと物流なら12,000円お得 | 6,600円 ポチっと物流なら1,600円お得 |
オーストラリア | 5,000円 | 16,000円程度 ポチっと物流なら11,000円お得 | 5,550円 ポチっと物流なら550円お得 |
ということで、今回は「ポチっと物流」に海外発送依頼することにしました。
指定された東京都八王子にある倉庫に荷物を送り、あとは配送先の住所と内容物と数をお知らせして手続きは完了です。2つの荷物をまとめて倉庫まで送るのに1,150円かかりましたが、それでも一般的な国際宅配便合計21,000円お得になり、EMSの新料金と比較しても合計1,000円お得になりました。
発送後の追跡方法・かかった日数は?
倉庫に到着した翌日、各国に向けて荷物が発送されました。そこから登録しておいたメールアドレスに荷物の追跡情報が届きます。かなり細かいステップでお知らせがくるので、紛失や遅延の不安もなく、安心でした。
●今回送られてきた追跡情報の例:
– 発送当日(1日目):日本での通関完了
– 発送翌日(2日目):現地での通関完了
– 発送翌々日 (3日目):現地の配送業者に渡される → 荷物配達完了
アメリカ(カンサス州)向けの荷物は3日ほどで、オーストラリア(ビクトリア州)向けの荷物は4日ほどで配達完了しました!

アメリカ人の友人の結婚祝いに竹製のビアジョッキと、友達の大好きな日本のフェイスマスクなどを贈りました


日本が大好きなオーストラリア人の友人が出産したため、日本語の手遊び絵本や子ども用ハロキティ甚平、食品の輸入規制が厳しいオーストラリアでも送られるふりかけなどを贈りました。日本語の絵本などは度々贈っているので、またポチっと物流にお願いしたいと思います。
支払い方法
請求書を受け取り、支払いをしました。私は銀行送金で支払いましたが、クレジットカード(VISA, Master, JCB, Amex)、PayPal(ペイパル)でも支払いが可能です。これですべての手続きが完了です。
海外輸送代行サービスを使った感想
今回初めて海外輸送代行サービスを利用してみて、特に良かった点は、配送可能な地域が多いこと、料金がお得なこと、追跡の情報が細かくアップデートされること、迅速に配送されたことでした。面倒な点をあげるとすれば、国内倉庫まで荷物を自分で発送手配しなければならない点ですが、郵便局まで荷物を持ち込み、自身でインボイスを英語表記で記入したり、通関申告したりする手間とさほど変わらないのではないかと感じました。自社サービスという色眼鏡なしにして、海外発送する際には、ぜひリピしたいと思っています!
今回は航空輸送の利用体験でしたが、大型の荷物を送る際には船便も利用してみたいですし、アフリカの友人にも荷物を送ってみたいと思います。
ビィ・フォアードの海外輸送サービス
ビィ・フォアードでは、海外輸送をお安く、安心・安全にご利用いただける「ポチっと物流」サービスをご用意しています。多数のキャリアーと取引があるため、荷物の大きさ・重さや、お客様の目的にあった配送方法をご提案することが可能となっています。携帯電話のような小型のモノから、車のような大型のモノまで、海外に発送したい方は無料お見積りをご利用ください。