アフリカビジネス最強のパートナーを目指して~青年海外協力隊経験者が語るビィ・フォアード

我々日本人にとってのアフリカは、ラストフロンティアと呼ばれその爆発的な人口増加のポテンシャルを秘めながらも、未だビジネスよりも政府や公的機関による開発援助の対象である印象が強いのが現状だ。

日本のアフリカに対するODA(政府開発援助)は年間約1200億円を超え*、また2016年のアフリカ開発会議(TICAD Ⅵ)では、同年から3年間での官民総額300億ドル規模(約3兆円)のアフリカへの投資も発表されている。

そんな日本のODAを担う機関としてもっとも有名なのがJICA(国際協力機構)、そしてJICAボランティアだ。
今回は、ビィ・フォアードで働く6名のJICAボランティア(青年海外協力隊)経験者に、インタビューを行った。

協力隊での経験を通して彼らは何を感じ、そしてどんな未来を叶えたいと思い、ビィ・フォアードで働くのか?アフリカに対し人一倍強い情熱を持ち、現地事情も良く知る彼らにビィ・フォアードとアフリカビジネスの可能性について聞いてみた。

*出典:国際協力機構年次報告書2018

<プロフィール紹介>(写真左から・所属部署名/青年海外協力隊赴任地/期間/名前)
営業企画第2部(セネガル/2015~2017年):白石 唯(しらいし ゆい)

セールスオペレーション部(タンザニア/2011~2013年):高木 純一(たかぎ じゅんいち)
営業企画第2部(タンザニア/2011~2013年):今村 蓉子(いまむら ようこ)
第1営業部(ザンビア/2011~2013年):金田 直己(かなだ なおき)
営業企画第1部(ガボン/2008~2010年):野田 昂志(のだ たかし)
セールスオペレーション部(モザンビーク/2015~2017年):大城 茉帆里(おおしろ まほり)

1.青年海外協力隊を経て、なぜビィ・フォアードを選んだのか?

*ビィ・フォアード本社での座談会の様子

―青年海外協力隊でのアフリカ駐在を経て、どんな思いからビィ・フォアードで働く道を選んだのでしょうか?

*営業企画第2部・今村 蓉子。月間6千万PVを誇るBE FORWARD.JPのサイト改善やプロモーション企画を担当。得意のスワヒリ語を活かし、アフリカ現地との懸け橋となっている。協力隊時代はタンザニアにて女性グループの収入向上を目的とした、手工芸品の商品開拓・販路拡大・経営アドバイスなどに従事。

今村:私の場合は、タンザニアで中小企業を支援する公的機関で働いていた為、起業家の方から頻繁に「投資してほしい、ビジネスパートナーを探している」相談されることの多い環境で過ごしました。その影響もあり、おのずと帰国後は日本とアフリカを“ビジネスでつなぐ”民間企業で働いてみたいという気持ちが強かったですね。

ただ、実際に就職活動でそのような企業を探したのですが、見つかるのはCSRや援助といった形でアフリカと関わっている企業がほとんどで、アフリカと対等なビジネスパートナーとして関わる企業はほとんどありませんでした。

そんな中、ちょうど帰国直前に公式エージェントであるBE FORWARD Tanzaniaが出来たことを現地の知り合いから聞き、ビィ・フォアードの存在を初めて知りました。日本に帰国して面接を受け、会社の事業を知れば知るほどに自分のやりたいことに近いと感じました。

野田:僕も支援や援助という側面からではなくビジネスで関りたい、と思ったのは同じです。協力隊に行っていたのは2008年から2010年でしたが、その後、大使館やJICAとプロジェクトを作る側の立場でアフリカの別の国に赴任していました。

しかし、関わるステークホルダーの多さや、政府のODAという目的の範囲内でできる支援となるとどうしても制約が多くなる状況に、限界と難しさを感じていました。

そんな中、駐在していた国のブルンジでの業務を通じてビィ・フォアードを知り、ビジネスを通じてアフリカに貢献するという選択肢が自分には向いているのかもしれない、と思ったのがきっかけです。

―支援や援助ではなく、ビジネスで関わりたいと思うのはなぜでしょうか?

*第1営業部販売第2グループ・金田 直己。南部アフリカの営業担当を経て現在はカリブ海地域を担当。協力隊時代はザンビアの小中学校で理数科教師に従事。

金田:僕は、協力隊の時にザンビアの小中学校で理数科の教師をしていました。もちろん、教育はこれから先この教え子の子どもたちが成長して、国が発展して行くためには欠かせない大切な支援であるのは間違いありません。

ザンビアでは、子供を学校に通わせることができない親達がたくさんいる現実を目の当たりにしました。そんな状況を見て、自分はどこに対して援助していきたいのか?とすごく考えさせられました。

そして「じゃあ、それ以外にどんな援助ができるか?」と思い周囲を見渡した時に、偶然にも思い描いたのが“車を通じて生活が豊かになる”、というシーンでした。

例えば、今は農業をやっているけど歩いて近隣の町にしか売ることができない人がいるとします。その人がトラックを新しく買って、都市部まで農作物を運べて売ることができるようになれば、もっと収入の機会が広がりますよね?収入が増えれば、その分安定して子供を学校に行かせることもできるようになります。

これが、ただ車を無償で提供するだけだと、車が壊れてしまえば終わりですし、本当の意味での自立支援にはならない。だから、あえて少し頑張れば手に届く価格の中古車を買って、自分の力で収入を増やして行く経験をしてもらうことが、大切な一歩だと僕は思います。

その時思い描いたシーンを、ビィ・フォアードを通して現実にするべく日々貢献できるのはすごく嬉しいことですね。

今村:支援の中には、福祉や医療系など、ビジネスだけではカバーできない分野もあって、そういった分野のNPOやNGOで活躍している人たちは開発援助といった関わり方が向いているのだと思います。

私たちはそうではなくて、ビジネスという側面からアフリカの役に立ちたいと思ったから今ここにいるわけです。どちらが正解という類の話ではなくて、本人の考え方と適性がよりマッチする方向に進んで行くのでしょうね。

2.ビィ・フォアードで実際に働いてみて感じた、アフリカビジネス

―ビィ・フォアードで実際にアフリカとビジネスをする中で、協力隊の経験が役に立ったと思うのはどんな時ですか?

金田:協力隊時代に一通りの“思い通りにならない“経験を積んできたのは大きいですね。当時、僕が派遣された地域は、食べ物を買いに行くのに20キロ離れた隣町まで行かないといけないような環境でした。ジュースを買いに行くのに調布から渋谷まで買いに行くようなものですね。

あとは、停電なんかもしょっちゅうだったので、基本的に、何かが起こってもすぐには動じなくなりましたし、やりとりしているアフリカ現地の人が同じ目に遭っても、理解も早いです。

*営業企画第2部・白石 唯。世界で10万人を超える会員組織BE FORWARD SUPPORTERSの活動を活発化させるための施策考案・分析を行う。協力隊時代はセネガルにてWFPの支援対象校での学校給食活動の運営サポートや女性グループの収入向上を目的とした手工芸品の新商品開発・販売促進等に従事。

白石:アフリカ現地での生活や慣習に対しての理解があるのはやはり強みですね。

私は現在、BE FORWARD SUPPORTERSというビィ・フォアードの販売をサポートしてくれる会員組織の企画を担当しています。例えば、車の購入希望者を紹介してくれたら売上からバックマージンをお渡しする、といった具合ですね。ありがたいことに、アフリカではサイドビジネスとして非常に沢山の方に登録いただいています。

現地に対する理解度でいうと、ある業務で現地の報酬を設定する際に「これぐらいだったらこんなことができるな」と、現地の相場観がある程度わかるので予想が付きやすいです。

物価が違うので、日本の感覚だと「この金額で何ができるの?」と思うような金額でも、彼らにとっては副業として日常の生活を潤す貴重な収入源として感謝されることが多いです。

―逆に、経験に関係なく大変なことはどのような点でしょうか?

*セールスオペレーション部トータルクオリティーコントロールグループ・高木 純一。現在はBE FORWARD WARRANTYを担当し、車両の出荷から現地到着後までのアフターフォロー業務を行う。協力隊時代はタンザニアの職業訓練校にて自動車整備の座学実技講習に従事。

高木:僕が担当しているのは、BE FORWARD WARRANTYという購入された車両が海上輸送されるところから現地到着後、顧客が車両を引き取り自宅に帰るまでの間に車両にトラブルがあった際のアフターフォローを行うサービスです。

業務を行う上で、難しいと思うことが2点あります。1つ目は、例えば、同一の車両に同一の故障が発生したとします。しかし、世界各国で整備事情が異なるので、Aという国では故障部品が入手可能で修理可能、Bという国では部品が入手困難なため日本から送る、Cという国では新品部品は入手可能だが高額なため日本から中古部品を送る等、可能な限り低コストで対応方法を模索し、顧客満足度を高めながらバランスをとることが非常に難しいところです。

そして2つ目が、顧客立会いの元で直接不具合を確認できるわけではないので、実際にどのような不具合が発生していて、どういった修理が必要なのか、それらに関する情報収集と、収集した情報によってその内容と金額の妥当性は確かなのかの判断も難しいところです。過剰に対応してしまうのも良くないですし、かといって、不足があると顧客満足度を得られませんからね。

大城:顔が見えない難しさは私も感じます。私は、モザンビーク向けに新規のお客様に対して行うセールスオペレーションのサポートを行っているのですが、まだビィ・フォアードでどうやって車を買うかの理解が不足している方が大半です。

そんな中で、車がどんな流れで手に届くのか、どうやって申し込むのかを含め、メールやWhatsApp、Skypeなどを使ってひとつひとつ対応しています。手間もかなりかかりますが、これを10年以上積み重ねてきたことが、「商品がきちんと届く」というビィ・フォアードの現在のブランドを作ってきていると思うので、日本のおもてなしの精神もそこで感じてもらえるといいな、と思っています。

3.アフリカビジネスの未来と、日系企業が参入するために知っておきたいこと

―今後、アフリカの市場ではどんな産業が伸びて行くと思いますか?

今村:これも、国によって違うのですが、一つ共通して言えることはインターネットの伸長は本当にものすごく速いということです。そして、まだまだこれからも伸びていくことを感じています。モバイルマネーも実は日本よりもかなり進んでいたりするので。

アフリカは、1次産業と3次産業が発展していて、2次がないといわれるのですが、ビィ・フォア―ドはその3次産業の興隆にうまく乗ったのではないかと思いますね。

高木:僕たちがアフリカにいた時はNokia等の通話、ショートメール機能だけのシンプルな携帯が主流だったのに、たった5年経っただけでもう最近だとスマートフォンが主流だったりします。また、現地で生活していたころも停電は断水がありましたが、その間でもインターネットは普通に使えていたことをよく覚えています。

*営業企画第1部ローカルマーケティングチーム・野田 昂志。現地販売エージェントの立ち上げや販売促進や認知向上に向けた施策考案を行っている。協力隊時代はガボン共和国の州水産支局にて,内水面養殖モデルの普及と水産統計に従事。

野田:僕は今、ローカルマーケティングチームでアフリカの現地販売の公式エージェントの立ち上げを行っているのですが、アフリカのエージェントの人たちは予想以上にテクノロジーに強い人たちが多いですね。

公式エージェントには専用のアプリを使ってもらっているのですが、みんなかなり早く使いこなすことができるようになります。おそらくこれは全体的な傾向というより、ビジネスをしようとするアフリカ人の傾向だと思いますが、テクノロジーを使いこなすことの重要性を理解しているように感じます。

―インターネットやテクノロジー関連のビジネスはまだまだ商機があるということですね

高木: はい、そうですね。ただ、そこで問われるのが信頼とブランド力です。アフリカでは実際にあまり信用できないサービスも存在していたりするため、みんなクチコミなどでそのブランドが信用できるかどうかをかなり重要視します。

例え、インターネットのサービスで新規で無名のブランドとして参入しても、信用を得るまで多少なりとも時間がかかると思います。ビィ・フォアードはそこが確立できているのは大きな優位点ですね。

*セールスオペレーション部・大城 茉帆里。モザンビーク向けのセールスオペレーションチームで新規開拓を担当。協力隊時代はモザンビークの現地小学校において情操教育(音楽・図工)に従事。

大城:私も、ビィ・フォアードに入社してから、現地のアフリカの知り合いから車を買いたいから売って欲しいという連絡が結構来るようになりました。私は現地で自分が利用することはなかったですが、ビィ・フォアードのロゴのついたステッカーをつけて走る車はよく見かけていました。

最近だと現地では家電製品はほとんど中国製品ばかり並んでいますね。でも、壊れやすいから満足できないので日本製が欲しいけど、こっちでは売ってないから買ってきて欲しい、なんて連絡もよく来ますよ。

金田:実際、日本製じゃないけどただなぜか「Japan」って書いてある冷蔵庫とかも現地にありましたね。日本製品は人気あるのに供給がないんです。だから、市場のポテンシャルとしてはすごく高いし、僕たちもBE FORWARD STOREとして家電関連にも進出を始めています。

野田:ただ、アフリカは情勢が変わりやすいので、日系企業が進出するなら通常行うようにきっちり物事を決めて、しっかりと戦略計画を策定しないと、最初から大規模に投資をして入っていくのはリスクが高すぎるだろうな、と思います。特に、関税を含め規制変更が大きなインパクトがありますね。

僕たちも、数か月前ウガンダの輸入規制が急に変わって、輸出ができるかどうかを巡って現場が大混乱しました。

今村:そういったリスクを避けるためにも、現地で初めから大規模に在庫を持って商売を始めるよりも、まずは、ビィ・フォアードとトライアル的にインターネットのECサイトを活用した試験販売をしてみたり、BE FORWARD SUPPORTERSの会員たちから商品の詳細アンケートを取ってみるといった展開から始めるのが良いと思います。

ビィ・フォアードが大切にしている「まず、やってみよう」精神は、アフリカビジネスにおいてもっとも心掛けるべき重要なポイントですね。