アフリカビジネス最前線Vol.2~スマホ、ドローンからコピー機まで。今、アフリカから求められる“From Japan“の日本製品

アフリカビジネスの今を伝えるシリーズ「アフリカビジネス最前線」。前回のVol.1では、年間570億円の売上を誇る世界有数の新興国・アフリカ向けECサイト“Be Forward.jp”が、10年間でいかにして車とオートパーツのビジネスを伸長させてきたか、その秘訣を説明した。

Vol.2となる今回は、そんなアフリカで確固たる地位を築いたビィ・フォア―ドが2018年10月にオープンさせた新サイト、“Be Forward Store” について紹介したい。同サイトでは車やオートパーツといった車製品ではなく、エレクトロニクスから家庭用品といった様々なジャンルに取扱商品を拡大している。

これまでBe Forward.jpで培ってきたECサイトの運営ノウハウや顧客からの声を結集し、「新興国のAmazon」を目指すビィ・フォア―ド。その新たな挑戦となるBe Forward Storeについて、担当社員に話を聞いた。

<プロフィール紹介>
デジタルマーケティングチーム Vincent Wan(以下:Wan)
香港生まれ。鋭いデータ解析力を活かし、デジタルマーケティングチームでBe Forward.jpおよびBe Forward Storeのサイト改善業務で着実に実績を上げている。目標はBe Forward Storeでお客様から求められる商品をさらに増やし、知名度を上げていくこと。

1.目指すは「新興国のAmazon」~世界有数の新興国・アフリカ向けECサイト、Be Forward.jpが、取扱商品を拡げる理由


*デジタルマーケティングチーム Vincent Wan

―これまで車製品がメインだったビィ・フォア―ドが、Be Forward Storeを立ち上げた背景を教えてください

WanBe Forward.jp は中古車とオートパーツといった車製品がメインですが、私たちが10年かけてアフリカを中心とした新興国で作り上げてきた一番の財産は「ビィ・フォア―ドなら安くて品質の良い商品を、確実に届けてくれる」という顧客からの信頼です。

せっかく得たその信頼関係をより良いものにするためには、顧客の期待に今以上に応えて行くことが重要です。これまでアフリカを中心とした新興国の生活におけるライフラインに何よりも欠かせない「安くて品質の良い車」をお届けしてきました。しかし、私たちのビィ・フォア―ドのミッションは「日本の品質とサービスを、世界へ」。まだまだ顧客の生活を豊かにするためにできることはたくさんあります。

日本製品の品質の良さは車だけでなく、家電を中心としたエレクトロニクスやベビー用品などの家庭用品まであらゆる分野で群を抜いています。そのため、私たちにも「Be Forward.jpで、車以外の製品も扱わないのか?」という声がアフリカを中心とした国からたくさん寄せられていました。

Be Forward Storeは、そんな顧客の期待に応えるべく「新興国のAmazon」を目指して、2018年の10月に立ち上がりました。

 

―まだまだ開始したばかりですが、これまでの反響はどうですか?

*2018年10月にオープンした、Be Forward Store。スマートフォンを始めとしたエレクトロニクスから家庭用品まで24種類を幅広く取扱う。

Wanおかげさまでサービス開始後、売上は順調に伸びています。ビィ・フォア―ドの元々の認知度の高さもありますが、アフリカ最大手のECサイトであるJumiaと比べても価格が安い点なども、好調な理由だと思います。

一番アクセス数が多い地域はやはりアフリカで、タンザニア、ジンバブエ、マラウイといった車サイトの常連国です。ただ、同じ常連国の中でも新規のアクセス割合が増えており車のビジネスだけでは取り込めなかった新しい顧客層にリーチできていることを感じます。

これに加えて、アメリカやカナダといった先進国、東南アジアを中心としたアジア地域からも予想以上にたくさんのアクセスを集めています。

アメリカやカナダを始めとした先進国はオートパーツの需要は多少見られましたが、中古車になると現地ディーラーによる供給が発達しているのでこれまで私たちのビジネスのターゲットにはなりづらい状況でした。しかし、例えば日本でしか発売されていないアニメのスマホケースなど先進国では手に入らないアイテムが売れていて、新しい商機が生まれています。

また東南アジアについても、日本の人気は高く中古車の需要も大きいのですが、日本と距離が近いので現地ディーラーも直接来日して買付から物流まで行ってしまうケースが多く、あまり市場の開拓が進んでいない地域でした。

しかしこのように、取扱商品を拡大したことで新しい国や地域、顧客層にビジネスが拡がり、よりたくさんの人に商品を届けられることは非常に嬉しいです。

ー仕入れの点から見ると、特にエレクトロニクス商品は、価格面で中国や韓国製が台頭している印象がありますが…?

Wanそう思われがちですが、実は中国や韓国製品と比べても最終的な送料まで入れてみれば価格も大体同じくらいです。これは私たちが配送料で優位性を持っていることに加えて、日本におけるスマホの中古品価格がそこまで高騰していないという背景もあります。中古品、となるとまだまだ国内では車であれば抵抗がない人が多いですが、スマホになるとあまり一般的ではないようです。

ただ、日本製品が大きく差別化ができるポイントは価格よりもやはり品質です。同じ中古品であっても日本製品は使われ方が他国に比べるととても丁寧な傾向があり、状態がいいことで知られています。

また、これはビィ・フォア―ドが培ったブランド力にも関係してくるのですが、たとえばAppleのiPhoneでも市場には偽物が多く出回っています。そういった状況に対して“ビィ・フォア―ドが扱う日本製品であれば、本物だ”という信頼があることは大きな強みです。

2:エレクトロニクスから家庭用品まで~Be Forward Storeで人気の商品カテゴリTop5

―Be Forward Storeではどんな商品が人気なのでしょうか?

Wan以下が売れ筋の商品カテゴリのTop5です。オープンしてからこれまでの平均単価としては、だいたい100ドル前後の商品が売れることが多いですね。配送料とのバランスを見てもそれくらいが許容範囲なのではないかと思います。


人気商品カテゴリ1位:スマートフォン


*顧客からの反応が一番高く、売れている商品はiPhone 5sをはじめとしたスマートフォン。(価格は変動制)

とにかく一番人気なのはスマートフォンです。中でもやはり人気なのはAppleのiPhoneです。あとはGalaxyのスマホやタブレットも人気ですね。機種ではiPhone5sや6などが最も値段的にも手頃なため売れ行きもかなり良いです。価格が安いのでまとめ買いしていく方もよく見られますよ。


人気商品カテゴリNo.2:時計(メンズ、レディース、スマートウォッチなど)


*カシオのG-SHOCKをはじめシチズン、セイコーなどが売れ筋。色はゴールドが人気。(価格は変動制)

腕時計もよく売れている人気商品です。メンズ、レディース、スマートウォッチと幅広く売れています。ブランドで言うと特にカシオのG-SHOCKやシチズン、セイコーなどが人気です。特徴的だと思うのは、人気の時計の色がゴールドである点です。ゴールドは男性、ピンクゴールドは女性から人気を集めており、非常によく売れています。


人気商品カテゴリNo.3:おもちゃ(ドローン・ラジコンなど)


*様々な活用方法で人気のドローン。(価格は変動制)

最近発注数が急成長しているのがドローンです。こちらでは使用用途までは追えないのですが、アフリカでは最近ドローンを監視用や医療の薬品や輸血用の血液を運ぶために使用するなど、様々な用途で需要が急速に伸びているようです。ネットとつながり、あらゆる場面で自由に飛び回り、リアル空間を作り出すドローンに顧客たちも無限の可能性を感じているのではないでしょうか。


人気商品カテゴリNo.4:家庭用ゲーム機(Nintendo、PlayStationなど)


*CasioのG-SHOCKをはじめCitizen, SEIKOなどが売れ筋。メンズウォッチはゴールドが人気。(価格は変動制)

家庭用のゲーム機は、PlayStation 4やNintendo Switchなどが人気です。そもそもテレビやモニターのある家庭でないと使えないので、富裕層の家庭で子供用に多く購入されているようです。現地ではソフトも売っていないので、必ずソフト(CD)も一緒にセットで買われていますね。


人気商品カテゴリNo.5:コピー機(オフィス向け)

*最も人気のCanonのコピー機。車と同様に、新品を買うケースは少ないため中古品は非常に重宝される。(価格は変動制)

コピー機は中小企業のオーナーや自営業の人々に非常によく売れています。日本だと減価償却が過ぎて廃棄の対象になるようなコピー機でも、アフリカの人々にはまだまだ使える、安いならお金を払ってでも欲しい商品です。さすがにコピー機についてはコンテナを使った輸送になりますが、車と一緒のコンテナ船に積むことができるので、輸送費を安く抑えることができる点も非常に喜ばれています。

―Be Forward Storeで購入するユーザーはどんな人々なのでしょうか?

Won正確な男女比や年齢などのデータは収集していないですが、売れている商品から推測すると、男女半々くらいか少し男性が多いくらいではないかと思います。例えば時計であればメンズとレディースの割合などをみても大体半々くらいですね。他にもストレートアイロンなどのヘアケア製品や、髭剃りシェーバーなども売れています。

また、上記ランキング以外でも、家庭用のミシンなどもよく売れています。アフリカでは手作りのクラフト品を作る縫製の仕事も多いので、仕事用に購入されているようです。ミシンと併せてアイロンも一緒に売れているケースもあるので、クリーニング店の方なども多く見られます。

こういった生活や仕事における必需品は、とにかく壊れにくくて長く使える丈夫な品質が一番大切なので、日本製品の魅力が最も重宝される点です。このような品質重視の商品を求める方々が多いのは間違いないですね。

3:Be Forward Storeの課題と今後の展望について

*Be Forward Storeを通してJapanese Qualityを世界に広めたい、と語るWan氏。

ーBe Forward Storeの課題と今後の展望について、お聞かせください。

Wan現状の課題は、認知度を上げると共にとにかくいち早くどんなものが売れるかを見極めて行くために、商品の種類と点数をもっと増やして行くことです。今はエレクトロニクスが全体を占める割合が多いので、例えばファッションやジュエリー、財布などの小物といったもっと様々な分野の商品に拡げていく予定です。

そして、商品数を増やすと同時により顧客が欲しい商品を探しやすいようにサイトのユーザビリティをどんどん改善していきたいです。

Be Forward Storeはまだまだ始まったばかりなので、継続してどんな商品が売れるのか、どうやったらより喜んでもらうことができるのかを模索していきたいですね。日本の品質とサービスを世界に広めるべく、Be Forward Storeを成長させていこうと思います。