21世紀のフロンティアと呼ばれ、着実な経済発展によって国際社会における存在感をじわじわと高めつつあるアフリカ。その成長の原動力は、他の大陸と比べ急速な「人口増加」と圧倒的な平均年齢の「若さ」によって生み出されています。
国連が2024年7月に発表した『世界人口推計2024年版』は、21世紀を通じて人口増加が継続する大陸は唯一アフリカのみと予測しています。よって、今後ますますアフリカの重要性は高まるのではないでしょうか。
本記事では、アフリカの人口増のスピードと全世界に占める比率が今後どのようになるか、『世界人口推計2024年版』の統計データから解説します。また、アフリカビジネスの観点から、将来の人口増により魅力がより高まる国々についても紹介していきます。
国連による2100年までの大陸別の人口予測
まず、国連が昨年発表した『国連世界人口予測 2024年版』の統計データより、今後2100年までの世界人口がどのように推移すると予測されているか、確認していきましょう。
下の表は、国連がまとめた統計データより全世界、及び各大陸別の2024年・2054年・2100年の人口予測をデータを抜粋したものとなります。
| 2024年 | トレンド | 2054年 | トレンド | 2100年 | |
| 全世界計 | 81億6197万人 | ↗︎ | 98億1325万人 | → | 101億8016万人 |
| アフリカ | 15億1514万人 | ↗︎↗︎↗︎ | 26億1138万人 | ↗︎↗︎↗︎ | 38億1388万人 |
| アジア | 48億0690万人 | ↗︎ | 52億8830万人 | ↘︎ | 46億1267万人 |
| ヨーロッパ | 7億4508万人 | ↘︎ | 6億9318万人 | ↘︎ | 5億9225万人 |
| 中南米・カリブ | 6億6347万人 | ↗︎ | 7億3070万人 | ↘︎ | 6億1345万人 |
| 北アメリカ | 3億8530万人 | ↗︎ | 4億3047万人 | → | 4億7497万人 |
| オセアニア | 4609万人 | → | 5921万人 | → | 7295万人 |
まず、2024年時点の世界人口約82億人のうちアフリカの人口は約15億1500万人で、その比率は18.5%ほどでした。
しかし、30年後の2054年には全世界の推定人口約98億人のうち、アフリカの人口は26億1138万人に達し、世界人口の4人に1人以上がアフリカ人ということになります。さらに注目すべきは2054年までの30年間で約11億人、比率にして72%もの増加が予測されているという点です。
一方、他の大陸ではかなり状況が異なります。2024年時点では約48億人という最大の人口を抱えるアジアでは人口増のスピードが急激に鈍化しており、2054年までの30年間で約10%しか増加していません。また、ヨーロッパでは少子高齢化によって人口減少が始まっています。
さらに時計の針を進め、2100年の世界人口予測を見てみましょう。
全世界の人口は約102億人に達するものの、2054年から2100年までの約半世紀で見るとほぼ横ばいです。そして、大陸別に見るとアフリカだけが10億人以上増える一方で、他の大陸は全て減少または微増見込みとなっています。
この統計からは、2100 年には全人類の40%近くがアフリカ人となると予測されています。結果として、その頃の世界ではアフリカが持つ政治的、経済的な影響力は現在よりも格段に高まっていると考えるべきではないでしょうか。
関連記事:2050年、世界人口の4分の1がアフリカに:現状〜2100年の人口予測国別ランキング
アフリカ主要国の人口はこれからどうなるか

では次に、現在のアフリカで人口またはGDPのランキング上位を占める主要国の人口は、今後どうなるのかを見ていきましょう。
具体的には、ナイジェリア、エチオピア、エジプト、コンゴ民主共和国、タンザニア、南アフリカ、ケニアの7ヶ国について確認します。
このうちナイジェリア、エジプト、南アフリカの3ヶ国はアフリカGDPランキングのTOP3であり、ケニア・タンザニアはいずれも東アフリカ経済を牽引する地域の主要国です。
| 2024年 | トレンド | 2054年 | トレンド | 2100年 | |
| (アフリカ主要国) | |||||
| ナイジェリア | 2億3268万人 | ↗︎↗︎ | 3億7618万人 | ↗︎↗︎ | 4億7675万人 |
| エチオピア | 1億3206万人 | ↗︎↗︎ | 2億3955万人 | ↗︎↗︎ | 3億6729万人 |
| エジプト | 1億1654万人 | ↗︎↗︎ | 1億6720万人 | ↗︎↗︎ | 2億0190万人 |
| コンゴ民主共和国 | 1億0928万人 | ↗︎↗︎ | 2億3751万人 | ↗︎↗︎ | 4億3071万人 |
| タンザニア | 6856万人 | ↗︎↗︎ | 1億4032万人 | ↗︎↗︎ | 2億6283万人 |
| 南アフリカ | 6401万人 | ↗︎ | 8099万人 | ↗︎ | 9431万人 |
| ケニア | 5643万人 | ↗︎ | 8693万人 | ↗︎ | 1億0420万人 |
| (他大陸主要国) | |||||
| 中華人民共和国 | 14億1932万人 | ↘︎ | 12億1485万人 | ↘︎↘︎↘︎ | 6億3337万人 |
| インド | 14億5094万人 | ↗︎ | 16億9207万人 | ↘︎ | 15億0525万人 |
| アメリカ合衆国 | 3億4543万人 | → | 3億8415万人 | → | 4億2128万人 |
| ブラジル | 2億1200万人 | → | 2億1542万人 | ↘︎↘︎ | 1億6336万人 |
アフリカ域内で人口1位のナイジェリアでは、2024年から2054年までの30年間で、人口が60%以上増加すると見込まれており、同様に2位のエチオピアでは80%以上の増加、3位のエジプトでは40%以上、4位のコンゴ民主共和国と5位のタンザニアではいずれも2倍以上の増加が見込まれています。
2024年の世界人口ランキングベスト10にいるアフリカの国はナイジェリア(6位)だけですが、2054年には、ナイジェリア(5位)、エチオピア(7位)、コンゴ民主共和国(8位)がランクインすることになるでしょう。
また、2054年以降は各国とも多少ペースは落ちるものの、21世紀を通じて順調な人口増加が続くと予測されています。
一方、他の大陸の主要国では何が起きるのでしょうか?
長らく人口世界一を誇った中国では2024年以降に人口がピークアウトし、2054年以降は急速な人口減少が見込まれています。また、現在世界一の人口を抱えるインドでも長期的には少子化が進み、2100年時点では人口減少のトレンドに入っていると予測されているのです。その結果、比較対象に挙げた他大陸の主要国のうち、2100年時点でも人口増加が継続するのは唯一アメリカ合衆国のみとなっています。
このようにアフリカと他大陸で将来の人口トレンドに大きな差が発生する主な理由は、他大陸に比べて圧倒的な平均年齢の若さと高い出生率によるものです。例えば現在、ナイジェリアでは全人口の42%を0歳〜14歳までの世代で占められており、「1人の女性が一生の間に産むとされる子供の数」と定義される合計特殊出生率は5.14人に達しています。(世界銀行調べ)
一方、中国では少子高齢化の進行によってすでに平均年齢は38.8歳(2021年)まで上昇し、合計特殊出生率は1.18人まで落ち込んでおり、次世代の人口減少が確実な状況です。また、インドにおいては平均年齢は約28歳と若いものの、合計特殊出生率は2.01人まで下がっており、アフリカ各国とは大きな隔たりがあります。
若い世代の人口が多ければ、労働力の増加によって生産活動が活性化することが期待できます。さらに所得が増えた若い世代が結婚、育児などのライフイベントを経験する中でマイホーム、自動車など個人消費が拡大するため、国全体の経済成長を後押しする効果があります。これが現在アフリカが注目されている「人口ボーナス」のメカニズムです。
関連記事:アフリカで人口の多い都市ランキングTOP5 ビジネス進出に最適な都市とは?
次に来るアフリカビジネス注目国とは?

このような将来予測を踏まえ、アフリカビジネス的な注目ポイントについて考えてみましょう。現在のアフリカビジネスはナイジェリア、エジプト、南アフリカといった地域の主要国を中心ですが、今はまだ経済規模が小さくても、人口増によって将来的に存在感が高まる可能性が高い国をピックアップしてみたいと思います。
もちろん、経済発展には人口増以外にも幾つかの条件があります。この記事では、
①政治体制が民主的で安定
②食料自給率が高い
③民族/宗教的な対立が少ない
④産業構造が偏りが少ない(脱モノカルチャー経済)
⑤アフリカ地域統合に積極的
上記5つを基準として将来有望な国を選んでみました。
エチオピア
アフリカ人口ランキングで現在2位に位置する東アフリカの地域大国。首都アディスアベバにはアフリカ連合(AU)の本部が置かれています。一人当たりGDPは1320USドル(2024年)とアフリカの中でも下位ですが、2000年代〜2010年代に年率約10%の経済成長を記録し、現在も好調を継続しています。主要産業は農業(コーヒー輸出量は世界5位)ですが、政府は工業化を推進しており、人件費の安さを武器に縫製産業などが現在伸びています。人口も2054年には約2億4000万人と大幅に増加するため、今後GDPのさらなる拡大が期待できるでしょう。
なお、こちらの記事ではエチオピアの治安良好な側面について紹介していますので、参考までにぜひご覧ください。
セネガル
西アフリカ最西端に位置し、民主的で安定した政治体制の元で1990年代半ばから平均して年率5%程度の着実な経済成長を遂げてきました。人口400万人を超える首都ダカールは西アフリカの物流ハブとして重要な役割を担っています。主要産業は農林水産業、観光業ですが、工業分野ではナイジェリア産原油の精製拠点となっている他、近年ではセネガル・モーリタニア沖合で共同開発している海底ガス田で天然ガスの生産も開始され、2025年第一四半期には過去最高の年率12.1%の経済成長を記録しています。2024年の人口は1866万人ですが、30年後の2054年には3216万人まで増加が見込まれており、今後も力強い経済成長が期待されています。なお、こちらの記事ではセネガル経済・外資誘致の状況について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
国連 世界人口予測2024年版のデータが示している通り、今後の世界人口の推移から世界経済におけるアフリカの重要性がますます高まることは確実です。しかし、アフリカビジネスへの参入を成功させるためには、信頼できるパートナーと綿密な事前リサーチが必須であることは言うまでもありません。
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