金曜日, 4月 19, 2024

越境EC活用でアフリカ進出!ー消費者向け越境ECの取引実態ー

成長著しいアフリカ域内のEC活用

昨今アフリカでもインターネットやスマートフォンの普及に伴い、EC化の成長は著しく2020年のアフリカ域内のEC市場の売上は2019年度比52.7%増*を記録し、オンラインショッピングの利用者は約2.8億人**いるといわれています。
また、アフリカ国内向けのECは消費者向けECだけではなく、法人向けECや消費者間ECも利用が増えています。実際に、PCやスマートフォンなどの比較的高価な商品も現地のECで購入するユーザはいますが、サイト内の商品の品揃えが悪かったり、新品の商品を頼んだにも関わらず使用済みの商品や破損している商品が届くなどの問題もしばしば。また、アフリカ最大のECと言われるJUMIAに対しても、詐欺やカスタマーサポートに不満を持ち懐疑的なユーザもいます。そのため、海外から直輸入したいというニーズは強くあります。しかし、海外から直輸入をしようとすると、配送や関税、国際決済などの問題があり、実際に利用されている越境ECは数えるほどしかありません。

消費者向け越境ECの実態

そんな中、現地の消費者はどのように海外から商品を輸入しているのでしょうか?2つの事例をご紹介します。

ーパーソナルショッパーの利用事例
日本でもアフリカから移住した方々はいますが、世界中にディアスポラと呼ばれるアフリカ諸国から移住してきた人々がいます。彼らは、母国にネットワークを持ち、かつ移住先でビジネスをしています。その中でパーソナルショッパーといい、イギリスやアメリカなどで販売されている商品を顧客のリクエストに合わせて現地で購入し、アフリカに配送をしている購入代行ビジネスをしている人たちがいます。消費者は、InstgramやFacebookを活用し、自分の好みの商品を購入してくれるパーソナルショッパーを見つけ、直接連絡を取りオーダーをしています。取り扱われる商材は様々で、洋服や靴、バッグが多いようですが、キッチン用品や、子供向けの食品も人気があります。配送はパーソナルショッパー側がDHLなどの国際配送業者を手配して行います。しかし、個人向けの配送となると、商品より配送料金のほうが高くなり購入を諦めてしまうこともあるようです。

ーアフリカ向けに商品配送を対応しているECサイトの利用事例
また、アフリカ向けに商品配送が可能なECサイトもいくつかあります。例えば、欧州の若者に圧倒的な人気を誇るアパレルブランドASOS。ASOSの商品は、ナイジェリア向けになんと1ヶ月に20,000箱が輸入されているなどの噂もあるほど人気で、他のアフリカ諸国向けの配送も対応しています。しかし、これはASOS程物量があるからこそ対応できる側面もあり、実際にはパーソナルショッパーの利用のほうがよく利用されています。

越境ECを活用してアフリカ進出するには?

では、実際に越境ECを活用しアフリカでのビジネスを拡大させていくにはどうしたら良いでしょうか?

ー自社開発で越境ECの構築
まず、自社開発で越境ECを構築し、運用をする方法があるでしょう。最近はノーコードで自社サイトが作れるECプラットフォームもあり、比較的容易にサイト自体の作成は可能です。しかし、サイト構築後のマーケティング、決済や配送手段の確保は自社で行う必要があります。また、アフリカ向けとなると語学や商習慣の違いが大きく、日本で利用されているようなツールがそのまま使えるとは限りません。例えば、日本のECはカード決済が主流ですが、アフリカ向けの越境ECとなるとそうはいきません。国際決済が可能なクレジットカードを持っている人が国によっては少ないため、クレジットカードしか対応してない場合はサイト上で決済できない可能性があります。現地では、今も銀行送金が根強く利用されており、最近はモバイルマネーやビットコインでの送金も普及してきています。そうした現地の状況に適応したオプションを用意する必要があります。

ーECプラットフォームの利用
他にも既存のECプラットフォームの利用も可能です。先述のように、アフリカ向けへの配送に対応するECプラットフォームはいくつかあります。例えば、JUMIAは国内取引だけではなく、海外の配送業者の広告も掲載可能で、ケニアやナイジェリアでは、時計や洋服などの輸出をしている中華系の企業が利用しているようです。しかし、利用する場合は、自社で配送の手配と、広告掲載までの交渉をアフリカ現地側と行う必要があるので、負担が大きい可能性があります。また、JUMIAは国ごとにサイトドメインが分かれているため、ケニアとナイジェリアなど複数国に展開したい場合には各国ごとに広告掲載が必要になります。

BE FORWARDの海外進出サポート

BE FORWARDでは、月間6000万PVを誇る自社ECを持ち、ケニアやタンザニアをはじめとするアフリカ各国に展開しています。既存の200万人を超える顧客データベースをもとにしたマーケティング・リサーチサービスや、BE FORWARDサイトでのバナー広告サービスも行っております。アフリカ進出に興味があり、実際に自社サイトを構築したり現地のECプラットフォームを利用する前にアフリカ各国のユーザの反応を知ることができますので、ご興味がある方はこちらからお問い合わせください。

* 参照Statista https://www.statista.com/statistics/1190528/percentage-change-in-e-commerce-revenue-in-africa-by-sector/

**参照Statista
https://www.statista.com/topics/7288/e-commerce-in-africa/

青木 文
青木 文
ナイジェリア在住。ナイジェリアでSaaS事業の立ち上げ後、現在はフィンテック関連企業の事業開発に従事。

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